一目惚れするほど可愛い犬種10選!飼う前に知っておくべきことも解説

かごの中のチワワ

ワンちゃんの可愛さは、丸い瞳やふわふわの被毛だけでは語り尽くせません。犬種ごとの歴史と特性、そして人と寄り添ってきた時間が“可愛い”を形づくっています。けれど「見た目に一目惚れして迎えたら、想像以上に大変だった」という声も少なくありません。

本記事では、一目惚れ必至の可愛い犬種10選を紹介しつつ、性格やお世話のポイント、健康面の留意点までやさしく解説。

ワンちゃんも人も幸せになれる出会い方を、一緒に考えていきましょう。

 

可愛くて人気な犬のランキングTop10

ワンちゃんの「可愛さ」は単なる見た目だけではありません。その背景には、犬種ごとの歴史、性格、そして人間と過ごしてきた長い時間があります。ここでは、見た目と性格の両面から「可愛い!」と評判の犬種を詳しくご紹介します。

なお、このランキングはジャパンケネルクラブ(JKC)が公表している「2024年(1月~12月)犬種別犬籍登録頭数」データ(※1)を参考にしています。

1位:トイプードル

トイプードル

まるでぬいぐるみのようなテディベアカットで圧倒的な人気を誇るトイプードル。実は非常に賢く、学習能力は犬種の中でもトップクラスといわれています。しつけがしやすいため初心者にも向いており、「見た目の可愛さ」だけでなく「一緒に暮らしやすい賢さ」が人気の理由です。さらに抜け毛が少なく掃除が楽と言われ、アレルギーに配慮したい家庭でも選ばれやすい犬種です。

2位:チワワ

2頭のチワワ

世界最小の犬種として知られるチワワは、目や耳が大きく、子犬のような可愛さを成犬になっても保ち続けます。小さな体に反してとても勇敢で、飼い主を守ろうとする健気さに心を打たれる人も多いです。抱っこやスキンシップを好む甘えん坊な一面も魅力で、都会のマンション暮らしにも適しています。

3位:ミニチュアダックスフンド

ミニチュアダックスフンド

胴長短足の独特な体型は、元々アナグマ猟に使われていた歴史から生まれたもの。垂れ耳と愛嬌のある顔立ちで、まるでアニメのキャラクターのような存在感があります。陽気で遊ぶのが大好きなため、子どもがいる家庭にもぴったり。いつまでも子犬のような性格で、毎日の暮らしを楽しくしてくれるでしょう。

4位:ポメラニアン

ポメラニアン

「小さなライオン」と呼ばれるほど、フワフワの毛と元気いっぱいの性格が特徴。実は体はとても小さいのに、自信にあふれた立ち居振る舞いを見せるため、飼い主から見ると頼もしさすら感じます。活発さとぬいぐるみのような可愛さを併せ持ち、外見と内面のギャップに惹かれる人が多い犬種です。

5位:ミニチュアシュナウザー

ミニチュアシュナウザー

口ひげと太い眉毛がチャームポイントで、「ダンディな見た目」と「子どものように無邪気な性格」のギャップが人気。勇敢で賢く、番犬としても信頼される犬種です。実はとても甘えん坊な一面もあり、家族に寄り添う姿はまさに理想のパートナー。抜け毛が少ないことも魅力のひとつです。

6位:マルチーズ

2頭のマルチーズ

純白の毛並みはまるでシルクのようで、ヨーロッパの王侯貴族にも愛された由緒ある犬種。上品な外見に加えて、性格は穏やかで甘えん坊。飼い主の膝にちょこんと座る姿はまさに「癒し」。見た目と性格の両方で、可愛らしさの象徴といえる存在です。

7位:フレンチブルドッグ

フレンチブルドッグ

ユーモラスな顔立ちとコウモリ耳、つぶれた鼻が特徴。見た目は個性的ですが、一度一緒に暮らすとその愛嬌にハマる人が続出します。人懐っこく社交的で、他の犬や子どもとも仲良くできることが多いのもポイント。表情が豊かで、まるで人間のように感情を伝えてくれます。

8位:ヨークシャーテリア

ヨークシャーテリア

「動く宝石」と呼ばれるほどの美しい被毛を持つ犬種。成犬になっても体が小さいため、抱っこしやすく、マンション暮らしにも人気です。小さな体ながら勇敢で、自分の意志をしっかりと持っている姿は、まるで小さな王様のよう。気品と可愛さを併せ持つ存在です。

9位:シーズー

シーズー

丸い顔と大きな瞳、そしてフサフサの毛並みが魅力。中国で皇帝に愛された歴史を持ち、まさに「高貴な愛玩犬」としての風格があります。性格は穏やかでマイペース。騒がしいよりものんびり過ごしたい方に向いており、家庭の癒し担当として存在感を放ちます。

10位:ゴールデンレトリバー

ゴールデンレトリバー

「優しさの塊」とも言える大型犬。子犬時代の無邪気さも、大人になったときの落ち着きも、どちらも飼い主を魅了します。温厚で人懐っこく、知能も高いため、盲導犬や介助犬としても活躍。家庭では子どもとも優しく接してくれるため、家族の一員として理想的な存在です。

 

犬をかわいいと感じる理由

シベリアンハスキーの子犬

ワンちゃんを見て「可愛い!」と感じるのは単なる感覚ではなく、私たち人間の本能や心理、そして進化の過程に深く結びついています。ここでは、その理由を科学的な視点から解説します。

赤ちゃんのような見た目(ベビースキーマ)

動物行動学者コンラート・ローレンツが提唱した「ベビースキーマ」は、人間が赤ちゃんに備わる特徴(大きな目、丸い顔、短い鼻)を本能的に「守りたい」と感じる仕組みのことです。ワンちゃんもこれらの特徴を持っているため、見るだけで心をくすぐられます。

特に子犬期のワンちゃんはベビースキーマの要素が強く、人間の脳内で「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンが分泌されやすくなることが研究で分かっています。

忠実で一途な愛情表現

ワンちゃんは群れで生きる動物。そのため、一度信頼した飼い主に対しては強い絆を示します。尻尾をブンブン振って駆け寄ったり、じっと見つめて甘えてきたりする行動は、まさに「無条件の愛情表現」。

こうした行動は人間に安心感を与え、心理的に「この子は自分を必要としてくれている」と感じることで、可愛さや愛おしさがさらに強まります。

豊かな表情やしぐさ

ワンちゃんは人間のように言葉を話せませんが、その代わりに顔の表情や体の動きで気持ちを伝えます。首をかしげて考えているように見える仕草や、眠そうに目を細める表情、嬉しいときの“笑っているような顔”。これらのしぐさは人間にとって「自分と感情を共有している」と感じさせるため、愛情が深まりやすいのです。

また、近年の研究では、犬が人間とアイコンタクトを取ることで、飼い主と犬の双方にオキシトシンが分泌されることが分かっており、これが「可愛い」と感じる根拠のひとつとなっています。

 

可愛い犬を飼って後悔しないためのポイント

ラブラドールレトリバー

「この子、可愛いから欲しい!」という気持ちはとても自然で、犬を迎えるきっかけのひとつになります。ですが、その一瞬の感情だけで決めてしまうと、後悔につながることも少なくありません。

ワンちゃんを迎えることは、10年以上の時間と責任を背負う決断です。ここでは、飼う前に必ず考えてほしい大切なポイントを解説します。

見た目だけで選ばない

子犬のあどけない姿に一目惚れして衝動的に迎えるのは、多くの人が陥りがちな失敗のひとつです。見た目に惹かれて選んでも、成長すると「思っていたより活発すぎる」「手入れが大変」「健康面に不安がある」など、ギャップを感じることも。

特に「極端に小さいサイズ」や「珍しい毛色」は人気ですが、実は健康リスクが高いことが知られています。無理な繁殖によって関節や内臓に負担がかかる場合もあり、飼い主の負担や犬自身の苦しみに直結しかねません。

さらに、子犬の性格や健康状態は、ブリーダーがどんな環境で育ててきたかによって大きく変わります。清潔で健全な環境で、犬種の特性を理解して繁殖している優良ブリーダーから迎えることが、ワンちゃんの一生を左右すると言っても過言ではありません。

「見た目の可愛さ」に心を動かされつつも、健全性・性格・繁殖環境という裏側を冷静に見極めることが、飼い主としての最初の責任です。

犬種ごとの特徴・性格・飼いやすさを理解する

ワンちゃんは犬種によって必要なお世話が大きく異なります。

  • ポメラニアン:毎日のブラッシングが必要
  • フレンチブルドッグ:暑さに弱く呼吸器系のリスクあり
  • ダックスフンド:腰に負担がかかりやすいため段差に注意

こうした特徴を知らずに迎えると、「手がかかりすぎて続けられない」と後悔してしまうことも。事前にしっかり調べ、自分のライフスタイルに合った犬種かどうかを考えることが大切です。

飼育に必要なスペースや場所はあるか

「小型犬だから狭い部屋でも大丈夫」と思われがちですが、実際は犬種によって必要な運動量は違います。小さくても活動的な犬種は、広いスペースや長めの散歩が欠かせません。

また、大型犬を迎える場合は室内の広さや庭の有無だけでなく、近隣環境も重要です。毎日の散歩コースや運動できる場所があるかどうかも事前に確認しておきましょう。

最後まで世話ができる時間的・経済的な余裕があるか

ワンちゃんの寿命は10〜15年以上。その間には、

  • 食費
  • 医療費(予防接種・通院・手術など)
  • トリミング代
  • 老犬期の介護費用

といった支出が継続的にかかります。さらに、毎日の散歩やしつけ、病気や介護への対応など、時間的な負担も大きいです。

「この子が最期のときまで自分と一緒に幸せに過ごせるか?」と問いかけ、自分の生活に無理なく寄り添えるかを真剣に考える必要があります。

 

まとめ

可愛さには、見た目の魅力だけでなく、その犬種が歩んできた歴史や性格、暮らしで見せるふとしたしぐさが重なっています。

だからこそ「一目惚れ」は入口にして、飼育環境・健康・性格の“中身”をしっかり確認することが大切。ポメラニアンには毎日のブラッシング、フレンチブルドッグには暑さ対策、ダックスフンドには段差配慮など、犬種ごとに必要なお世話は異なります。

住環境や家族構成、かけられる時間と費用の見通しを持ち、無理のない範囲で向き合えるかを事前に検討しましょう。

そして健全な繁殖と適切な社会化を行う優良ブリーダーから迎えることが、ワンちゃんの一生の幸福につながります。

可愛さに胸をときめかせつつ、福祉と健康を守る選び方で、理想のパートナーと出会ってください。

 

【出典】

※1:ジャパンケネルクラブ(JKC)| 2024年(1月~12月)犬種別犬籍登録頭数

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