”家族”のようにワンちゃんを大切にするブリーダー紹介（野澤謙市さん）｜生き物とともに歩む、チワワ専門の優しきブリーダー

左：ピアノを演奏する野澤ブリーダー

右：庭の生簀で泳ぐ鯉たち

栃木県宇都宮市。新幹線の停まる宇都宮駅から車で15分、高速道路からもわずか10分というアクセスの良い場所に、野澤ブリーダーの犬舎は静かに佇んでいます。

空は広く、清々しい空気が流れ、庭には大きな錦鯉が泳ぐ生け簀と、ワンちゃんたちが自由に駆け回るドッグランがある犬舎兼自宅の一軒屋。

野澤ブリーダーは、馬やシーズー、土佐犬の飼育を経て、現在はチワワ専門のブリーダーとして活動されています。なんと錦鯉の飼育歴は50年。
まさに「生き物を育てるスペシャリスト」で、その豊富な経験と優しい愛情は、すべての生き物に向けられています。

またピアノの演奏や絵画も趣味とし、多才な才能と感性を持つ野澤ブリーダー。
ご自宅にはピアノはもちろん野澤さんの作品がいたるところに飾られていました。

「15年という限られた時間を、幸せに。」信頼でつながる、かけがえのない命

△ワンちゃんたちから愛されている野澤ブリーダー

野澤ブリーダーが譲渡の際に最も大切にされているのは「信頼」。
「この方なら、この子を幸せにしてくれる」と確信できる飼い主へ、ワンちゃんを譲られるとのこと。時には購入希望者に対して譲渡を断ることもあるそうです。

それはワンちゃんの未来を第一に考えているからこそ、「15年という限られた時間を、幸せに過ごしてほしい」という切なる願いがそこにあります。

「ワンちゃんの人生は、人間よりもずっと短い。その短い時間だからこそ、一緒に過ごす時間を大切にしてほしい」と語り、そのために、ワンちゃん自身が心身ともに健康であることが重要と話してくれました。

野澤ブリーダーが飼育するワンちゃんたちは、1頭1頭の個性や健康状態、性格までしっかり把握し、適切なケアをするために、飼育する頭数をあえて少なくされています。毎日、細やかな健康チェックや密なコミュニケーションをすることで、どの子も愛情をたっぷり受けて心身健康に育っています。

迎えたその日から、安心できる家族に。心身健康であるための野澤ブリーダーのこだわり

△野澤ブリーダーのワンちゃんたち

野澤ブリーダーのこだわりは、食事、交配、社会化を軸にブリーディングをされています。ワンちゃんたちは、その穏やかな性格だけではなく、美しい毛並みと健康な皮膚も特徴。

その秘訣のひとつは、食事への徹底したこだわりにあります。

• 無添加・グレインフリーのフードを使用。
• アカナやオリジンといったプレミアムフードを選び、添加物が不使用のものを。
• 腸内環境を整えるため、ビフィズス菌や乳酸菌のサプリメントを活用。

野澤ブリーダー自身も、カップ麺やコンビニ食を避けるなど健康的な食生活をされているそう。自分自身が健康のために気をつけているからこそ、ワンちゃんたちへの食事にもこだわることがでるとのこと。
この真摯な姿勢が、皮膚病知らずの健康なチワワたちを育んでいます。

また母犬の健康を守るため、出産のタイミングは1、2回目を飛ばし、3回目以降に行うことが多いとのこと。引退は4〜5回までと決め、母犬の体に過度な負担がかからないよう配慮されています。

また、交配に関しても雄犬を選ぶ際は、サイズや性格、毛色、血統書を確認するだけでなく、実際に会いに行ってから決定するという徹底ぶり。チワワという犬種を守る使命感が感じられます。

そして新しい家庭でもすぐに生活をスタートできるよう、ワンちゃんの社会化もこだわります。
散歩は「学校」といい、単なる運動ではなく、「ワンちゃんが学び、成長する大切な時間」と教えてくれました。
「たとえ小型犬でも、散歩は必須。外の世界に触れ、さまざまな刺激を受けることで、社会性が育まれる」。散歩やドッグランでの運動を通じ、落ち葉の音、通り過ぎる車の音、風の匂いなど。日常の何気ない瞬間も、ワンちゃんにとっては新たな学びであり、世界と向き合う大切な経験です。

また、母犬だけでなく、引退した祖母犬も一緒に子犬たちを育てるのだとか。そのため、トイレのしつけを教えなくても、自然と身につけてしまうほど。
生活音にも慣れており、新しい家庭でもストレスなく過ごせるよう育てられています。

穏やかで愛らしい、甘えん坊なチワワ

△とっても穏やかで人懐っこく甘えん坊のチワワちゃんたち

野澤ブリーダーのもとで育つチワワたちは、彼の優しさをそのまま映したかのような、とにかく穏やかで優しい性格の子たちばかり。
吠えることが少なく、大人しい子が多いため、初めて犬を迎える方や静かな生活を望む方にもぴったりです。

そしてなんといっても愛嬌たっぷりで人懐っこく、甘えん坊。
初対面の私にもすぐに懐いてくれ、甘えてくれる姿は「今日から家族になる」ことを想像させてくれました。

健康面でも、野澤ブリーダーの食事や健康管理へのこだわりにより、皮膚病になったワンちゃんはおらず、毛並みは美しく、触ると柔らかく心地よい感触、そして全くと言っていいほど無臭。

毎日のケアと愛情深い飼育が、ワンちゃんたちの健やかな体と心を育み、新しい家族に温かな幸せを運んでくれることでしょう。

穏やかさだけでない、賢さと芸術性に溢れるワンちゃんたち

左：大人しく歯磨きを受ける姿

右：ピアノの失恋曲の音色に合わせて歌い踊る姿にはほっこり

訪問中、驚くべき歯磨きルーティンの光景を目にしました。
野澤ブリーダーが歯ブラシを手に取ると、名前を呼ばれた子は静かに仰向けになり、落ち着いた表情で歯磨きを受けます。年齢順で決められている順番を理解しているワンちゃんは、次に呼ばれるまで近くで待機。
磨き終わると、ワンちゃんたちは尻尾を振り他のワンちゃんたちとの戯れを再開。
この穏やかな日常の一コマに、ワンちゃんたちの賢さと穏やかさ、そして野澤ブリーダーとの深い信頼関係を目の当たりにしました。

さらに、微笑ましいエピソードも。
ピアノを趣味の一つとしている野澤ブリーダー。生活の中で彼が弾くピアノを聴くワンちゃんたちは、その音色に耳を傾け過ごしています。
この日は携帯から音楽を流してもらったのですが、なんとショパンの別れの曲が聴こえると一緒に歌い始める子が。人と音楽に寄り添う、なんとも愛らしい光景でした。

ここで育つワンちゃんたちは、本当に穏やかで優しく、そして人とのつながりを楽しむ性格に育てられていることがよく分かりました。

BreederFamiliesに参加した理由

△生まれたばかりの赤ちゃんにも会わせていただきました

野澤ブリーダーがBreederFamiliesに参加した理由は、「犬種のスタンダードを守る」「ミックス犬を扱わない」ということに共感いただいています。

野澤ブリーダーは、チワワの健康、優しい気質、体型、毛色などその魅力を最大限に引き出すために、長年の経験と知識を駆使してブリーディングに取り組まれています。

交配相手を選ぶ際も、サイズ、性格、毛色、血統書などの細かいポイントを確認し、実際に自ら足を運んで確かめるという徹底ぶり。犬種本来の健康や気質を守るために、不適切な交配は絶対に行わず、計画的で責任ある繁殖を行われています。

また、野澤ブリーダーはミックス犬は健康や気質の予測が難しくなるため、飼い主に確かな安心を届けるためには、スタンダードに則った繁殖が欠かせないと考えていいます。

まとめ

左：飾られていた馬の絵は独学で描いたとは思えない！

右：犬舎前で記念撮影をさせていただきました！

生き物に向ける優しさと愛情が随所に感じられる野澤ブリーダー。

清潔で快適な環境、のびのびと遊ぶワンちゃんたち、そして細やかな愛情を注ぐブリーダーの姿。ここには、「ワンちゃんを家族のように大切にする」という言葉が、日常のすべてに息づいていました。
彼の元で育ったチワワたちは、本当に穏やかで人懐っこく、健康的に育てられています。

お話を伺った時間は、ただの見学ではなく、心から安心できるひとときを過ごさせていただきました。

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