犬種紹介
著者:吉村貴幸
公開日:2025/02/17/更新日:2025/02/17
ビションフリーゼの抜け毛は多い?生え変わり時期やブラッシング方法を解説

ビションフリーゼは、抜け毛が少なくふわふわとした巻き毛が魅力的なワンちゃんです。しかし、毛が抜けにくい一方で毛玉ができやすく、適切なお手入れをしないと毛が絡まりやすくなります。被毛を美しく保つためには、日々のブラッシングやシャンプー、定期的なトリミングが欠かせません。
また、ストレスや健康状態によって抜け毛が増えることもあるため、注意が必要です。
本記事では、ビションフリーゼの抜け毛の特徴や、毛が抜けやすくなるタイミング、お手入れの方法について詳しく解説します。ワンちゃんの快適な生活のために、正しいケア方法を身につけましょう。
ビションフリーゼの抜け毛は多い?

ビションフリーゼは抜け毛が少ない犬種として知られていますが、「まったく毛が抜けない」わけではありません。ダブルコートの被毛構造により、抜けた毛がアンダーコートに絡まりやすく、床や家具に散らばりにくいため、抜け毛が少ないと感じることが多いでしょう。しかし、その分、適切なケアをしないと毛玉ができやすくなるため、日々のブラッシングが欠かせません。
ビションフリーゼの被毛の特徴
ビションフリーゼの被毛は、柔らかくふわふわとした巻き毛で構成されており、ダブルコートになっています。ダブルコートとは、外側の「オーバーコート」と内側の「アンダーコート」の二層構造になっている被毛のことを指します。
ビションフリーゼのアンダーコートは非常に細かく密集しており、抜け毛が外に散らばりにくいのが特徴です。そのため、一般的な換毛期がほとんどなく、一年を通して抜け毛が少ないとされています。抜けた毛はそのままアンダーコートに留まることが多く、定期的にブラッシングをしないと絡まってしまい、毛玉の原因になります。
また、この犬種の毛は伸び続けるため、トリミングが必須です。適切なお手入れを怠ると、被毛が絡まってしまい、皮膚に負担がかかることもあります。そのため、ブラッシングやトリミングを定期的に行い、毛並みを整えることが重要です。
毛が抜けにくいが毛玉ができやすい
ビションフリーゼは抜け毛が少ない代わりに、毛玉ができやすい犬種です。特に以下のような理由で毛玉が発生しやすくなります。
- ブラッシング不足:毛が絡まりやすいため、ブラッシングを怠るとすぐに毛玉ができる
- 摩擦が起きやすい部位:脇の下、耳の後ろ、足の付け根など、動きの多い部分は毛が絡まりやすい
- 湿気や水分:濡れた状態で放置すると毛が絡まり、毛玉になりやすい
毛玉ができると、皮膚が引っ張られて炎症を起こしたり、通気性が悪くなって皮膚トラブルを引き起こしたりすることがあります。そのため、毛玉ができる前にこまめにブラッシングを行い、予防することが大切です。
また、ビションフリーゼは毛が細く柔らかいため、絡まりやすい毛質をしています。ブラッシングの際は、スリッカーブラシやコームを使用し、優しくほぐしながら整えると効果的です。毛玉ができてしまった場合は無理に引っ張らず、専用の毛玉取りスプレーを使ったり、必要に応じてトリミングを行うことで対処しましょう。
適切なケアを行うことで、ビションフリーゼのふわふわとした美しい被毛を健康的に維持することができます。
毛が抜けやすいタイミングや理由

ビションフリーゼは一般的な換毛期がほとんどない犬種ですが、まったく毛が抜けないわけではありません。普段は抜け毛が少ないと感じることが多いものの、以下のような要因で毛が抜けやすくなることがあります。
1. 季節の変わり目による抜け毛
ビションフリーゼは明確な換毛期を持たないものの、気温や湿度の変化に影響を受けることがあります。特に以下のような時期に抜け毛が増えることがあります。
- 春や秋の気温変化:寒暖差が大きくなると、被毛が自然に生え変わることがある。
- 湿度の変化:乾燥する冬や、湿気の多い梅雨時期は、皮膚の状態が変化し抜け毛が増えることがある。
また、季節の変わり目にはワンちゃんの代謝も変化しやすく、皮膚が敏感になったり、抜け毛が増えたりすることがあります。
2. ストレスによる抜け毛
ビションフリーゼは環境の変化に敏感な犬種であり、ストレスを感じると毛が抜けやすくなります。
ストレスの原因として考えられるもの:
- 引っ越しや環境の変化:新しい家や家具の配置変更などに適応するのに時間がかかる。
- 飼い主とのスキンシップ不足:飼い主との触れ合いが減ると、不安を感じることがある。
- 運動不足や退屈:適度な運動がないとストレスがたまり、健康状態にも影響を与える。
特に、急激な環境の変化があった場合には、ワンちゃんの様子を観察し、落ち着ける環境を整えてあげることが大切です。
3. 健康状態の影響による抜け毛
ビションフリーゼの抜け毛が突然増えた場合、皮膚や健康状態の異常が影響している可能性があります。
- 皮膚炎・アレルギー:フードの成分やダニ・ハウスダストなどが原因で皮膚に炎症が起こり、抜け毛が増えることがある。
- ホルモンバランスの乱れ:甲状腺機能低下症などのホルモン疾患により、被毛の質が悪くなり抜け毛が増えることがある。
- 栄養不足:偏った食事や質の悪いフードを与えていると、毛がパサついたり抜けやすくなったりすることがある。
健康的な被毛を保つためには、バランスの良い食事を与え、定期的に皮膚の状態をチェックすることが重要です。もし異常な抜け毛が見られる場合は、獣医師に相談しましょう。
ビションフリーゼのブラッシング・お手入れ方法

ビションフリーゼの美しいふわふわの被毛を健康的に保つためには、日々のブラッシングと適切なシャンプー、定期的なトリミングが欠かせません。特に、ビションフリーゼの被毛は絡まりやすく、毛玉ができやすいため、しっかりとしたお手入れが必要です。以下では、それぞれのケア方法について詳しく解説します。
ブラッシングで抜け毛を取り毛並みを整える
ビションフリーゼは抜け毛が少ないものの、毛がアンダーコートに絡まりやすく、そのまま放置すると毛玉になりやすい犬種です。そのため、1日1回のブラッシングが理想的です。
【ブラッシングの効果】
- 抜け毛や汚れを取り除き、毛玉を防ぐ
- 皮膚の血行を促進し、健康な毛の成長をサポート
- 毛並みを整え、被毛をふわふわの状態に保つ
【適切なブラッシング方法】
- スリッカーブラシを使って毛の絡まりをほぐす:優しくブラシを入れ、毛玉ができやすい脇の下・耳の後ろ・足の付け根を重点的にケア
- コームで仕上げ:目の細かいコームを使い、毛並みを整える。被毛の奥までコームが通るかチェックし、絡まりがないか確認
ポイント:ブラッシングをする際は、ワンちゃんの皮膚を傷つけないよう、力を入れすぎず優しく行いましょう。
シャンプーで被毛の汚れや抜け毛を取る
ビションフリーゼは毛が汚れやすいため、月1〜2回のシャンプーが推奨されます。ただし、頻繁に洗いすぎると皮膚の乾燥を招くため、汚れやニオイが気になるタイミングで行うのがベストです。
【シャンプーのポイント】
- 低刺激の犬用シャンプーを使用(保湿成分が含まれているものが理想)
- ぬるま湯で全身をしっかり濡らす(熱すぎるお湯は皮膚を傷めるためNG)
- 泡立てて優しく洗う(ゴシゴシ洗うと毛が絡まりやすくなる)
- しっかりすすぐ(シャンプーが残ると皮膚トラブルの原因に)
- タオルドライ&ドライヤーで完全に乾かす(湿ったままだと毛玉の原因になる)
ドライヤーを使う際は、風量を弱め、毛の根元から乾かすことで、ふわふわな仕上がりになります。
トリミングに行く
ビションフリーゼの被毛は伸び続けるため、月1回程度のトリミングが理想です。特に、毛玉になりやすい部分(脇の下・足の付け根・耳周りなど)を定期的にカットすることで、ワンちゃんの快適さを保つことができます。
【トリミングのメリット】
- 毛玉の発生を防ぎ、皮膚トラブルを予防
- 毛の長さを整え、清潔で快適な状態を維持
- 目の周りの毛を短くし、視界を確保(目のトラブル予防)
トリミングでは、ワンちゃんの健康チェックも兼ねて、耳や爪のケアも行うことが多いため、定期的にプロのトリマーに依頼するのがおすすめです。
毛玉ができてしまった時の対処法

ビションフリーゼの被毛は柔らかく細い巻き毛のため、毛玉ができやすい犬種です。特に、脇の下・耳の後ろ・足の付け根・お腹周りなど、摩擦が多い部分は毛玉が発生しやすくなります。適切なケアを怠ると、毛玉が大きくなり、ワンちゃんの皮膚に負担をかけることになります。
毛玉ができてしまう要因
毛玉ができる原因はいくつかありますが、主に以下のような要因が影響します。
①ブラッシング不足
- 日々のブラッシングを怠ると、抜け毛や汚れが絡まり、毛玉ができやすくなる。
- 毛が細く柔らかいため、他の犬種よりもこまめなケアが必要。
②摩擦が起こりやすい部分のケア不足
- 首輪やハーネス、服を着せることによる摩擦で、毛が絡まりやすくなる。
- 足の付け根や耳の後ろなど、動きが多い部分は特に毛玉ができやすい。
③湿気や水分の影響
- シャンプー後に完全に乾かさないと、毛が絡まりやすくなり、毛玉ができやすくなる。
- 雨の日に散歩した後や、水遊びの後はしっかり乾かすことが大切。
毛玉を放置しておくリスク
毛玉を放置すると、見た目が悪くなるだけでなく、ワンちゃんの健康にも悪影響を及ぼします。
①皮膚トラブルの原因になる
- 毛玉が皮膚を引っ張ることで、痛みや違和感を感じることがある。
- 毛玉の下の皮膚が蒸れやすくなり、炎症やかゆみが発生しやすい。
②通気性が悪くなり、皮膚病を引き起こす
- 毛玉が大きくなると空気が通らなくなり、雑菌が繁殖しやすくなる。
- 皮膚の状態が悪化し、皮膚炎や湿疹の原因になることも。
③毛の成長を妨げる
- 毛玉があると新しく生えてくる毛が絡まりやすくなり、毛の成長が不均一になる。
- 放置すると、毛が固まってフェルト状になり、カットしないと取り除けなくなることも。
毛玉の正しい取り方
毛玉ができてしまった場合は、無理に引っ張るのではなく、慎重にほぐすことが大切です。
自宅で毛玉を取る方法
- スリッカーブラシやコームを使用する:スリッカーブラシで優しく毛玉をほぐし、少しずつコームを入れて解いていく。
- 毛玉取りスプレーを使う:毛玉専用のスプレーを使うと、絡まった毛をほぐしやすくなる。
- 根元から少しずつほぐす:毛玉をほぐすときは、毛の根元からではなく、毛先から少しずつ解いていくのがコツ。
- 無理に解けない場合はハサミでカット:無理に引っ張るとワンちゃんが痛がるため、どうしても解けない場合はハサミやバリカンでカット。
プロに依頼するタイミング
- 毛玉が広範囲にわたっている場合
- 皮膚が引っ張られて炎症を起こしている場合
- 自分で処理するのが難しい場合
毛玉ができたら早めに対処し、ワンちゃんが快適に過ごせるようにしてあげましょう。
ビションフリーゼの毛のお手入れグッズ

ビションフリーゼの被毛を美しく健康に保つためには、適切なお手入れグッズを選ぶことが重要です。以下のアイテムを揃えて、日々のケアをしっかり行いましょう。
1. ブラシ・コーム類
スリッカーブラシ(必須アイテム)
- 柔らかい針で被毛の絡まりをほぐし、抜け毛を取り除く。
- 毎日のブラッシングに最適。
コーム(目の細かいものと粗いもの)
- 仕上げに使用し、毛並みを整える。
- 粗いコームで毛玉をほぐし、細かいコームで毛並みを揃える。
2. シャンプー&コンディショナー
低刺激・無添加の犬用シャンプー
- 皮膚に優しく、保湿成分が入ったものを選ぶ。
- ふわふわの仕上がりになるものがおすすめ。
コンディショナー・リンス
- 被毛に潤いを与え、絡まりにくくする。
- 乾燥しがちな季節や、静電気対策としても効果的。
3. 毛玉取りスプレー
- ブラッシング時に使用することで、毛玉をほぐしやすくする。
- シャンプー後の仕上げに使うと、絡まりを防げる。
4. ドライヤー
- 風量が強すぎるとワンちゃんが怖がるため、調整可能なものを選ぶ。
- 乾かす際はブラシで毛を伸ばしながら風を当てるとふんわり仕上がる。
5. トリミング用バリカン・ハサミ
部分カット用のハサミ
- 目の周りや足の裏の毛を整えるのに便利。
- 先端が丸くなっているものを選ぶと安全。
家庭用バリカン
- お腹や足の裏など、細かい部分のカットに最適。
- プロに頼む前に軽く整える用途として便利。
まとめ
ビションフリーゼは、抜け毛が少ないものの毛玉ができやすい犬種のため、こまめなブラッシングが必要です。ダブルコートの被毛は、抜けた毛がアンダーコートに絡まりやすいため、放置すると毛玉ができ、皮膚トラブルの原因になります。毛玉を防ぐためには、毎日のブラッシングで毛並みを整え、月に1~2回のシャンプーで清潔に保つことが大切です。また、毛が伸び続けるため、月に1回程度のトリミングも必要になります。毛玉ができてしまった場合は、無理に引っ張らずにスリッカーブラシやコームを使って優しく解きほぐし、必要に応じて毛玉取りスプレーを活用するのが効果的です。適切なお手入れを習慣化することで、ワンちゃんの被毛を健康的に維持し、美しい状態を保つことができます。