”家族”のようにワンちゃんを大切にするブリーダー紹介(増岡絵理さん)|ミニチュア・シュナウザー&シーズーを愛情深く育てる犬舎

バウンサーでくつろぐシーズー
△バウンサーでくつろぐシーズー

 

千葉県の静かな住宅地に、ワンちゃんたちが自由にのびのびと暮らせる温かい犬舎があります。ここは、増岡ブリーダーの自宅でもあり、ミニチュア・シュナウザーとシーズーたちが愛情に包まれながら育てられている場所です。

彼女が目指すのは、健康で社会性のあるワンちゃんを育てることです。そのために、離乳前からの丁寧な人馴れトレーニングや、犬たちがストレスなく過ごせる環境づくりに徹底してこだわっています。

今回は、増岡ブリーダーの犬舎を訪れ、彼女のこだわりや想いを直接聞くことができました。

ここでは、どのようにワンちゃんが育てられているのか、そしてブリーダーとしての信念とは何かをご紹介します。

 

トリミングサロンからブリーダーへ

くつろぐミニチュアシュナウザー
△リラックスして眠るシュナの子犬

 

トリミングサロンでの日々は、増岡ブリーダーにとってかけがえのない経験となりました。さまざまなワンちゃんたちとふれあう中で、一頭一頭の個性や魅力に触れることができ、「こんなにも豊かで愛おしい存在たちと日々接することができるなんて、本当に幸せなお仕事だな」と実感していたそうです。

カットを終えた後の満足げな表情、飼い主さんに迎えられて嬉しそうに帰っていく姿、そしてサロンで過ごす時間を通じて少しずつ心を開いてくれる子の様子——そうした一つひとつのシーンが、増岡ブリーダーの心に深く残っていきました。

そんな素敵なワンちゃんたちとの出会いを重ねる中で、「私も、こんなふうに人とワンちゃんが幸せに暮らせる未来をつくるお手伝いがしたい」と強く思うようになりました。

「いつか、自分の手で、愛情いっぱいに育てたワンちゃんを新しいご家庭へ送り出せたら…」
その想いが芽生えたことが、ブリーダーとしての道を志すきっかけになったのです。

 

健康で社会性のあるワンちゃんを育てるためのこだわり

愛らしいシーズーの子犬
△愛らしいシーズーの子犬

 

「生まれたばかりの頃にどんな環境で育つかで、その後の性格が決まります」と増岡ブリーダーは話します。特に、「社会化期」と呼ばれる子犬の生後3週~12週の間にどれだけ人と関わるかが、将来の行動に大きな影響を与えます。

そのため、増岡ブリーダーの犬舎では、子犬の離乳前から人の手に慣れさせることを徹底しています。例えば、まだ母乳を飲んでいる子犬たちにも、あえて人がミルクを与えます。これは、単に人馴れさせるだけでなく、子犬が人の手に安心感を持てるようにするための工夫です。

通常、母犬は子犬に人が触れることを嫌がります。しかし、増岡ブリーダーの犬舎では、母犬が怒らずにそれを許します。これは、母犬自身が人との強い信頼関係を築いているからこそできることです。母犬が安心できる環境で育った子犬は、人に対しても自然と警戒心を持たず、すぐに心を開くようになります。

また、子犬たちは家族のように育てられ、成犬や他の犬種とも適度に接触することで、犬同士のコミュニケーション能力も養われていきます。トリミングの際も、知らない人に触られることを怖がることなく、リラックスして受け入れる子が多いそうです。

また、環境づくりにも強いこだわりを持っています。成犬たちは基本的に室内フリーで過ごし、自由に動き回ることができるため、筋力が適切に発達し、関節や骨格の健康が保たれます。

さらに、清潔で安全な環境を維持するための工夫も徹底されています。消毒には安全性の高い次亜塩素酸を使用し、床はスチームモップで清潔に保たれています。また、滑りにくい店舗用のクッションフロアを敷くことで、ワンちゃんたちが安心して歩けるよう配慮されています。

こうした環境のもとで育ったワンちゃんたちは、心身ともに健康で、安心して新しい家族のもとへ旅立っていきます。

 

訪問した犬舎で感じた温かさと安心感

ソファーやバウンサーでくつろぐシュナ
△ソファーやバウンサーでくつろぐシュナたち

 

実際に犬舎を訪れたとき、まず目に入ったのは、広々としたリビングでのびのびと過ごすワンちゃんたちの姿でした。驚くほどにおいがなく、清潔感が保たれていました。子犬たち専用のスペースも設けられ、さらに別の部屋にはトリミングルームまで完備されていました。

ミニチュア・シュナウザーの成犬たちは、珍しく断尾をしていません。ナチュラルな姿のまま元気に遊ぶ様子が印象的でした。そして何より驚いたのは、彼らの人懐っこさです。見知らぬ人にも警戒することなく、興味津々で近づいてきました。その姿から、日々どれほど愛情を注がれているのかが伝わってきました。

シュナウザーやシーズーの成犬たちは、部屋の隅にあるバウンサーや椅子の上でそれぞれくつろいでいました。まるで家族の一員のように、安心しきった表情を浮かべていました。

「成犬になってもここまで人懐っこいのは、幼い頃からの接し方や愛情の積み重ねがあるからですね。」

そう伝えると、増岡ブリーダーは微笑みながらうなずいていました。

 

BreederFamiliesへの参加を決めた理由

トリミングルームでおとなしくするシュナ
△トリミングルームでおとなしくするシュナ

 

ブリーダーとして歩み始めてから、増岡ブリーダーはさまざまな出会いを経験しました。なかでも、自分の信念を持って真剣に命と向き合っているブリーダーたちとの出会いは、彼女にとって大きな刺激となったといいます。

「こんなに丁寧に、ワンちゃんの未来を考えて繁殖している方がいるんだ」
そんな感動が、自身のブリーダーとしての姿勢をより一層強くし、「私も、誇れる血統と健やかな命を、次のご家庭につなげていきたい」と心に誓うきっかけになったそうです。

そんな中で出会ったのが、BreederFamiliesでした。最初は「ここまでこだわるマッチングサイトがあるなんて」と驚いたそうですが、厳しい審査基準や、ワンちゃんの幸せを第一に考える理念に触れるうちに、「この場所でなら、自分の目指すブリーディングが正しく伝わるかもしれない」と感じ、参加を決めました。

「志を持ったブリーダーがきちんと評価され、誠実な想いが届く場があることに、私自身も救われました」

そう語る増岡ブリーダーは、これからも愛情と責任を込めて、一頭ずつ丁寧に命と向き合いながら、新たなご家族とのご縁をつないでいきます。

 

まとめ

増岡ブリーダーの犬舎では、健康で人との暮らしにスムーズに馴染めるワンちゃんを育てることを何より大切にしています。そのために、母犬との信頼関係を土台にした人馴れトレーニング、ストレスの少ない清潔な飼育環境、そして心と体の健やかな成長を支える工夫を日々重ねています。

トリミングサロンでの豊かな経験があるからこそ、「お迎え後の生活までを見据えた育成」に力を注ぐことができる——それが増岡ブリーダーの強みです。

また、志を同じくする素晴らしいブリーダーたちとの出会いや、BreederFamiliesの理念に触れたことが、自身の目指すブリーディングの形をさらに後押ししてくれたといいます。

確かな愛情と誠実な姿勢のもとで育ったワンちゃんたちは、新しいご家庭へと旅立ち、たくさんの幸せを届けてくれています。その一匹一匹に込められた想いが、飼い主さまとのかけがえのない未来へとつながっていきます。

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