初心者でも飼いやすい犬15選!手のかからない犬の特徴や条件を解説

ゴールデンレトリバーと飼い主

「いつかワンちゃんと一緒に暮らしたい」
そう思いながらも、「ちゃんとお世話できるかな?」「どんな犬が飼いやすいの?」と不安になってしまう方も多いのではないでしょうか?

たしかに、ワンちゃんとの暮らしには覚悟と責任が必要です。でも、犬種によっては初心者の方でも比較的手がかからず、一緒に穏やかな生活を楽しめる子もたくさんいます。

この記事では、「初心者にとって飼いやすい」とされるワンちゃんの特徴をわかりやすく解説したうえで、特におすすめの15犬種をご紹介。また、犬種にかかわらず、ワンちゃんと良い関係を築くための育て方のポイントについてもお伝えします。

ワンちゃんとの暮らしは、人生に大きな癒しと喜びを与えてくれるもの。この記事が、あなたとワンちゃんの幸せなスタートに役立てば嬉しいです。

 

飼いやすい犬とは?初心者にもおすすめな犬の条件

人懐っこい柴犬

「飼いやすい犬」とは、性格や体質、生活スタイルとの相性などを総合的に見て、初めてでも無理なくお世話できる犬種を指します。

以下では、その特徴を5つに分けて解説します。

人懐っこく友好的な性格

初めてワンちゃんを飼う方にとって、人と良好な関係を築きやすい性格はとても大切なポイントです。

人懐っこくて、家族や来客にもフレンドリーなワンちゃんは、しつけもしやすく、日々の生活が穏やかに進みます。また、他の犬や動物との相性も良いと、多頭飼いを考えている方にも安心です。

反対に、警戒心が強すぎるワンちゃんや、知らない人に対して攻撃的な性格を持つ場合、慣れるまでに時間がかかり、初心者にとっては少しハードルが上がることもあります。

抜け毛や体臭が少なくお手入れがしやすい

「掃除が大変そう」「においが気になるかも」――そんなイメージからワンちゃんとの暮らしをためらう方もいます。

抜け毛が少ない犬種は、掃除の頻度を抑えられ、部屋を清潔に保ちやすいのが特徴です。また、体臭があまり強くない犬種も多く、こまめなシャンプーや消臭対策が必要ないため、日常的なお世話がぐっと楽になります。

特にアレルギーをお持ちの方や、マンションなど集合住宅で暮らす方には、こうした点が大きな安心材料になります。

賢くしつけの覚えが早い

「トイレをちゃんと覚えてくれるかな?」「お留守番はできるのかな?」と不安に思う方もいるでしょう。

賢く、飼い主の指示を理解する能力が高いワンちゃんは、しつけがスムーズで、生活の中で困る場面が少なくなります。たとえば、トイレや無駄吠え、お散歩時のマナーなど、最初の数ヶ月で覚えてもらえると、飼い主もワンちゃんも安心して生活できます。

もちろん、すべての犬に共通して言えることですが、「しつけは一朝一夕ではない」ことも理解しておきましょう。賢い犬種であっても、丁寧に向き合う姿勢が必要です。

運動量が少なめで散歩の負担が少ない

ワンちゃんは毎日のお散歩が基本です。でも、中には「体力に自信がない」「仕事が忙しくて毎日長時間の散歩は無理」という方もいるはず。

そんな方には、比較的運動量が少なく、短めの散歩でも満足してくれる犬種がおすすめです。室内でのおもちゃ遊びや、家の中で一緒に過ごすだけでもストレスを感じにくい子なら、生活リズムに合わせて無理なくお世話ができます。

ただし、どんなに小さな犬でも、まったく運動しなくていいわけではありません。健康維持や心の安定のために、適度な運動は必ず取り入れてあげましょう。

体格が小さく室内でも飼いやすい

小型犬や超小型犬は、室内の限られたスペースでも快適に過ごせるという大きな利点があります。

たとえば、都市部のマンションやアパートに住んでいる方でも、広い庭がなくても安心して飼育することができます。また、持ち運びやトリミング、通院なども比較的ラクに行えるため、体力的にも負担が少ないでしょう。

 

初心者向けの飼いやすい犬15選

トイプードル

トイプードル

ぬいぐるみのような見た目と高い知能を兼ね備えた人気犬種。抜け毛が少ない「シングルコート」の被毛で、お掃除やアレルギー対策も安心です。
とても賢く、しつけやすい性格なので、初心者でも基本的なマナーを教えやすいでしょう。活発で遊び好きな一方、運動量も室内遊びで十分補えることが多く、飼いやすい万能型のワンちゃんです。

チワワ

チワワ

世界最小の犬種として有名ですが、意外にも勇敢で頼もしい一面を持っています。飼い主に対して非常に愛情深く、甘えん坊な性格。
小柄な体で場所をとらず、集合住宅でも飼いやすいのが魅力です。ただし体が小さいぶん、落下や踏まれると大ケガになることも。扱いは丁寧に。

ポメラニアン

ポメラニアン

フワフワの毛並みと明るい性格で、見た目も中身も愛嬌たっぷり。活発で好奇心旺盛なので、一緒に遊ぶ時間が多い家庭にぴったりです。
抜け毛が多めなのでブラッシングは日課になりますが、その分お手入れを通じて絆が深まります。

パグ

パグ

大きな瞳としわくちゃの顔が特徴の、愛嬌満点なワンちゃん。穏やかでマイペースな性格の子が多く、のんびりした家庭にもよくなじみます。
運動量がそれほど多くなく、短時間の散歩で満足する子も多いです。ただし、暑さや湿度に弱いため、夏場の室温管理はしっかりと。

フレンチブルドッグ

フレンチブルドッグ

コンパクトな体格に、陽気で人懐っこい性格が魅力。表情豊かで、家族を笑顔にしてくれるワンちゃんです。
短頭種なのでいびきや呼吸音が大きめな子もいますが、性格は穏やかで、飼いやすさに定評があります。

マルチーズ

マルチーズ

真っ白な被毛と、ぬいぐるみのような可憐な見た目が特徴。性格は甘えん坊で、抱っこされるのが大好きです。
抜け毛は少ないですが、毛が伸び続けるため定期的なトリミングは必要。きちんとお手入れをすれば、いつも清潔で美しい姿を保てます。

ミニチュアシュナウザー

ミニチュアシュナウザー

眉毛とヒゲが特徴的な個性的な見た目。賢くて忠誠心があり、初心者でもしつけやすい犬種です。
さらに、抜け毛や体臭が少ないため、清潔な環境を保ちやすいのも魅力。活発で運動も好きなので、散歩や遊びの時間はしっかり取ってあげましょう。

シーズー

シーズー

穏やかで人に優しく、マイペースな性格の子が多いシーズー。大きな瞳と長い被毛が魅力です。
運動量はそれほど多くなく、のんびり過ごすことが好きな子が多いため、高齢者の方や静かな家庭にもおすすめです。

ミニチュアダックスフンド

ミニチュアダックスフンド

短い足と長い胴体がチャームポイントの人気犬種。もともとは狩猟犬のため、穴掘りやおもちゃ遊びが大好きです。
好奇心旺盛で陽気な性格ですが、胴長体型のため階段やソファの昇り降りには注意が必要。ヘルニア予防のためにも、体重管理を徹底しましょう。

柴犬

柴犬

日本原産の中型犬で、凛とした見た目と賢さが魅力。忠実で飼い主に一途な反面、少し独立心が強く頑固な一面もあります。
子犬期からしっかり社会化すれば、飼いやすく穏やかな家庭犬になります。日本の気候にも合っており、昔ながらの“犬らしさ”を感じたい方におすすめです。

ゴールデンレトリバー

ゴールデンレトリバー

温厚でフレンドリー、他人や他の動物にも優しく接することができる理想的な家庭犬。とても賢く、しつけの入りやすさも抜群です。
ただし、大型犬なので食事量や運動量は多め。広めのスペースと、時間的な余裕がある方向きです。

ラブラドールレトリバー

ラブラドールレトリバー

盲導犬や介助犬としても有名な、非常に賢く愛情深い犬種です。明るく社交的で、家族の一員として溶け込む力に長けています。
大型犬ならではのパワーがあるため、しっかりとしたしつけが大切。日々の運動も欠かせません。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル

大きな垂れ耳と、うるんだ瞳が印象的な癒し系のワンちゃん。穏やかで優しい性格で、子どもや他のペットとの相性も良好です。
「ずっと寄り添っていたい」タイプの子が多く、甘えん坊な子を望む方にはぴったり。

ヨークシャテリア

ヨークシャテリア

小柄な体ながら、堂々とした性格と高い知能を持つ犬種。飼い主に対してとても忠実で、しつけもしやすいです。
長く伸びる美しい被毛は、日々のブラッシングが必要ですが、抜け毛は少なく清潔に保てます。

パピヨン

パピヨン

“蝶のような耳”という名前の通り、大きく広がった耳が特徴的な小型犬。とても賢く活発で、飼い主とのコミュニケーションが大好きな犬種です。
しつけがしやすく、運動欲求も高すぎないので、初心者にも扱いやすいワンちゃんです。

 

一緒に暮らしやすい犬に育てるポイント

散歩するゴールデンレトリバー

犬種による向き・不向きはありますが、どんなワンちゃんでも「暮らしやすい子」に育つかどうかは、飼い主さんの関わり方によって大きく左右されます。

ここでは、初めてワンちゃんを迎える方がぜひ意識しておきたい、実践的な5つのポイントをご紹介します。

子犬期の社会化に取り組む

生後2〜4ヶ月頃の「社会化期」は、一生の性格や行動傾向を左右する大切な時期です。この時期に、人や音、他の動物などさまざまな刺激に触れることで、ワンちゃんは「これは怖くない」と学び、穏やかに育つ準備ができます。

特に以下のような工夫がおすすめです。

  • 家族以外の人と接する機会を意識的につくる(来客や散歩中のあいさつなど)
  • 車や掃除機など、日常生活の音を徐々に慣らす
  • いろいろな素材の床・環境を体験させる(公園の芝生、砂利道、屋内のタイルなど)

「怖い経験」ではなく「楽しい経験」として記憶させることが、社会化成功のカギです。

しからず褒めながらしつける

犬のしつけは「ダメなことをやめさせる」より、「いい行動を繰り返させる」ことが本質です。

例えば、トイレに成功したらすぐに褒める。吠えずに落ち着いていたら、静かな声でなでてあげる。このように「してほしい行動」に注目して強化していくのが、信頼を壊さずにルールを教えるコツです。

叱ったり、怒鳴ったりしてしまうと、ワンちゃんが萎縮し、指示の入りづらい子になることもあります。しつけに悩んだときほど、「叱る」ではなく「伝え方を変える」ことを意識しましょう。

散歩や遊びの交流を大切にする

「散歩=運動」だけではありません。ワンちゃんにとっては、飼い主さんとの大切なコミュニケーションの時間でもあります。

日々の散歩やおもちゃ遊びを通じて得られるメリットは多く、たとえば:

  • 飼い主への集中力や信頼が高まり、しつけが入りやすくなる
  • 外の刺激(音、におい、人、他の犬)に慣れて社会性が育つ
  • ストレス解消により、無駄吠えやいたずらの予防につながる

忙しい日でも、10分の散歩や簡単な知育遊びなど、心を通わせる時間を少しでも取ることが大切です。

様子の異常に気付けるように観察する

ワンちゃんは言葉を話せないため、体調の変化や不安はすべて「行動の変化」として表れます。毎日の中で“当たり前”を観察し、違和感に早く気づけることが、病気やケガの早期発見につながります。

観察ポイントは以下のようなものです:

  • 食欲や飲水量、排せつの様子
  • 動き方や歩き方に違和感はないか
  • 目や耳、口のにおい、体の触り心地に変化はないか
  • いつもと比べて元気がない・逆に落ち着きがない

毎日同じ時間に声をかけながら全身を見て、触れる習慣をつけることで、自然と異常に気づきやすくなります。

不安なことは専門家に相談する

「しつけの方法が合っているかわからない」「この症状、大丈夫かな?」——
そんなとき、一人で抱え込まず、獣医師やドッグトレーナーなど専門家を頼ることはとても大切です。

近年は、初診からオンラインで相談できる動物病院や、LINEで気軽に相談できるしつけサポートも増えています。
初心者の方ほど、「わからないことを相談できる環境」を先に整えておくと、いざというときの安心感が違います。

「飼い主の不安」は「ワンちゃんの不安」にもつながります。自信をもって接するためにも、プロの力を遠慮なく借りましょう。

 

まとめ

「初心者でも飼いやすい犬」と聞くと、つい“手のかからない犬”というイメージを持ちがちですが、実際には「飼い主との相性」や「しっかり向き合う気持ち」が何より大切です。

今回ご紹介した15種類のワンちゃんたちは、性格や体質の面で初心者に向いているとされる犬種ばかりですが、それぞれに個性があり、必要なお世話や関わり方は異なります。

大切なのは、「飼ってあげる」ではなく「一緒に暮らす」こと。ワンちゃんとの生活は、日々の小さな喜びや成長を感じられる、かけがえのない時間になります。

あなたの暮らしに合ったパートナーを見つけて、ぜひ素敵な“ワンちゃんとの暮らし”をスタートさせてくださいね。

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