ブリーダー紹介
家族のようにダックスたちを大切にするブリーダー紹介(山嵜正則さん)|千葉・自宅犬舎で紡ぐ“愛情と誇り”のブリーディング
家族のようにダックスたちを大切にするブリーダー紹介(山嵜正則さん)|千葉・自宅犬舎で紡ぐ“愛情と誇り”のブリーディング
千葉県でダックスフンド専門のブリーディングを行う山嵜ブリーダー。
愛犬とのドッグショー出場をきっかけに、「より良いダックスの血を未来に残したい」という想いからブリーディングを始めました。
現在は自宅の一部を犬舎として整え、清潔で落ち着いた環境の中で一頭一頭に丁寧に向き合いながら育てています。
ペットショップを通さず、新しい家族と直接つながることを大切にしており、その背景には“犬たちの幸せを第一に考える”という一貫した信念があります。
そんな想いが形になっているのが、自宅に併設された犬舎です。
実際に見学して感じた環境やブリーディングへのこだわりを紹介していきます。
犬舎の環境 ― 安心できる空間づくり
山嵜ブリーダーの犬舎は、自宅の2部屋をワンちゃん専用スペースとして設けています。
床には滑りにくいクッションフロアを敷いており、犬たちが快適に過ごせる工夫が随所に見られます。
トリマーのスタッフと協力しながら、毎日の掃除や消毒も徹底。訪問時もにおいがほとんどなく、清潔で整った印象を受けました。
「自宅だからこそ、犬たちの様子を常に見守れるようにしたいんです。」
そう話す山嵜ブリーダーの言葉通り、犬舎は“施設”というより、まるで家族のリビングのような温かい空間でした。
食事と運動 ― 健康を支える日々の積み重ね
ワンちゃんたちの健康を第一に考える山嵜ブリーダーは、食事管理にもこだわりを持っています。
子犬と成犬ではフードを分け、成犬にはグレインフリー(穀物不使用)の高品質フードを使用。
また、震災の際に「特定のフードしか食べられない子が困っていた」という経験から、複数のフードをローテーションして与えています。
「犬たちにも好みがあります。飽きずに食べてくれることも大事なんです。」
食事には豆腐や納豆、ひき肉などをトッピングし、犬の体調や筋肉のつき方を見ながら調整。
ショーに出る子には体づくりを意識し、プラセンタやビタミンなどのサプリも取り入れています。
運動も欠かせません。山嵜ブリーダーは毎朝3〜4時に起床し、犬たちと散歩に出かけます。
散歩でしっかり体を動かし、さらに庭や室内スペースでは自由に遊ぶ時間も設けています。
こうして、健康的な体と心を育んでいます。
ワンちゃんたちの様子 ― 人懐っこく、穏やかで明るい性格
見学時、玄関を開けるとすべてのダックスたちが元気に駆け寄ってきました。
最初は少し警戒して吠えるものの、すぐにしっぽを振りながら近づいてきて、お腹を見せてくれる子も。
人に対して素直で明るい性格は、日頃の丁寧な接し方の表れです。
私にも興味を持ってくれましたが、やはり山嵜ブリーダーが近づくと反応は別格。
勢いよく走って駆け寄り、嬉しそうに体を寄せる姿が印象的でした。
日頃からの深い愛情と信頼関係が自然に伝わってきます。
犬舎にはチワワやトイプードルなど他犬種のペットもおり、犬同士の関わりの中で自然と社会性が身についています。
「犬は犬の中で学ぶことも多いんです。お互いの距離感を覚えていく過程を見るのが楽しいですね。」
この日、生後15日のスムースダックスの子犬にも出会いました。
まだ小さな体ながら、骨格はしっかりしており毛並みも美しく、将来ショークラスを目指せるとのことでした。
業界への想い ― 理想を追い続ける姿勢
山嵜ブリーダーがブリーディングに携わるようになったのは30代の頃。
現在は愛犬クラブの理事も務め、業界全体の健全化にも尽力しています。
その中で、長年の経験から見えてきた課題もあるといいます。
「スタンダードを守らず、営利目的でミックス犬を販売する業者が増えてしまった。
犬の質や福祉を軽視するような流れが広がっていることには危機感を持っています。」
何度も理想と現実のギャップに悩むこともあったそうです。
「正しいことをしても評価されないこともある。そんな時は、続ける意味を見失いかけたこともありました。」
そんな中で出会ったのがBreederFamilies。
「ここには、これまで業界になかった新しい価値観がある。ワンちゃんを大切に想う人たちが集まっていると感じました。
この環境なら、もう一度理想を追いかけられると思ったんです。」
そして見学の最後、山嵜ブリーダーは穏やかな口調でこう話してくれました。
「こうした取り組みがもっと世の中に広がってほしい。私にできることがあれば、全力で応援します。力になれることがあれば、何でも相談してください。」
その言葉からは、ブリーダーとしてだけでなく、業界全体をより良くしたいという真摯な想いが伝わってきました。
長年現場を見てきたからこそ、その言葉には深い説得力があります。
まとめ ― 一頭一頭に寄り添う、家族のようなブリーディング
山嵜ブリーダーの犬舎を訪れて感じたのは、犬たちへの深い愛情と誠実な姿勢でした。
日々の健康管理、清潔な環境づくり、食事と運動への丁寧な配慮、そして新しい家族との出会いに至るまで。
すべての取り組みの根底には、「この子たちの幸せを守りたい」という一つの想いがあります。
ダックスたちはみな人懐っこく穏やかで、山嵜ブリーダーとの信頼関係がしっかり築かれていました。
その光景は、単なる“ブリーディング”ではなく“家族を育てる時間”そのもの。
長年の経験をもとに、ワンちゃんたちと真摯に向き合いながら、理想を追い続ける姿勢が印象的でした。
これからも、山嵜ブリーダーの犬舎からは、たくさんの笑顔と新しい家族の絆が生まれていくと思います。
Breeder Familiesについて
BreederFamiliesのブリーダーを通じて ワンちゃんをお迎えすることが、 ペットをとりまく社会課題の解決に繋がります。
私たちが目指すのは、営利優先の悪徳ブリーダーを減らし、責任と愛情を持つ優良ブリーダーを支援することで、ワンちゃんの福祉が守られる社会の実現。
目の前の子犬だけでなく、親犬や引退犬も大切にされる環境を作り上げ、すべてのワンちゃんに優しいブリーディング環境の普及にむけて活動しています。