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共働きで犬を飼ってもいい?留守番ができる犬種や飼い方のコツを解説
共働きで犬を飼ってもいい?留守番ができる犬種や飼い方のコツを解説

「共働き家庭でワンちゃんを飼うのはかわいそう…?」そんな悩みを抱く方は少なくありません。
確かに日中は家を空ける時間が長くなり、寂しい思いをさせてしまうのではないかと心配になりますよね。
しかし、愛情を持って適切な環境を整えれば、共働きでもワンちゃんは十分に幸せに暮らすことができます。
この記事では、動物行動学や福祉の視点から、
- 共働きで犬を飼う際に気をつけたいポイント
- 留守番に向いている犬種とその特徴
- ワンちゃんが安心して過ごせる環境づくりのコツ
を詳しく解説します。
初めて犬を迎える方にも役立つよう、現実的で実践しやすいアドバイスをまとめました。
共働きで犬を飼うのはかわいそう?犬は飼える?

共働き家庭でも、ワンちゃんの気持ちを理解し、愛情と環境を整えることで幸せに暮らすことは可能です。
「留守番の時間」ではなく、「どう過ごさせるか」が大切なポイントです。
犬にとって「留守番」はストレスになるのか
ワンちゃんは本来、群れで暮らす動物です。そのため、飼い主と離れて過ごす時間が長くなると不安を感じやすい傾向があります。
しかし、留守番が必ずしも悪いことではありません。
犬の性格や育て方によっては、ひとりの時間をリラックスして過ごせる子も多くいます。
重要なのは、「留守番を悪い時間にしない」こと。
お気に入りのベッドや安心できるにおいのブランケット、見守りカメラを活用することで、ワンちゃんは安心感を得られます。
また、帰宅後にたっぷりスキンシップを取ることで、「待つ時間も楽しい」と感じられるようになります。
愛情と環境次第で幸せに暮らせる
共働き家庭でも、ワンちゃんと信頼関係を築くことは十分可能です。
たとえば、
- 朝晩にお散歩と遊びの時間を確保する
- 食事やトイレなど生活リズムを一定に保つ
- 外出前に「行ってきます」と落ち着いた声で伝える
といった小さな工夫が、ワンちゃんの安心感につながります。
「留守番があるからこそ、帰宅後の時間を濃密にする」という意識を持つことが、幸せな共生の第一歩です。
共働きの家庭が抱える課題

共働き家庭には「長時間の不在」「対応の遅れ」「コミュニケーション不足」など、犬にとって負担になりやすい状況が生まれがちです。
それぞれの課題を理解して対策を立てましょう。
留守番の時間が長い
朝から夕方まで仕事で不在となると、ワンちゃんが一人で過ごす時間が7〜10時間に及ぶこともあります。
この長時間の孤独は、特に子犬期には強い不安やストレスを与えることがあります。
成犬でも、日常的に刺激が少ない環境は退屈を感じやすく、問題行動の原因になることも。
→ 対策:「留守番時間を減らす」よりも「留守番を充実させる」発想が大切。
知育トイやおやつ入りコングを活用することで、ワンちゃんが自分で考え、楽しめる時間を作ってあげましょう。
不在時のトラブルに対応しにくい
ワンちゃんが体調を崩したり、誤飲・転倒などの事故が起こっても、すぐに対応できないのが現実です。
このリスクを軽減するためには、留守中の安全対策と見守りシステムが重要です。
留守中でもスマホで様子を確認できる「ペットカメラ」や、緊急時に対応してくれる「ペットシッター」サービスを利用すると安心です。
トイレを我慢してしまうことがある
外でしか排泄できないワンちゃんは、長時間の留守番中に我慢してしまうことがあります。
これは膀胱炎や尿石症など、泌尿器のトラブルを引き起こす原因になります。
室内トイレを習慣づけることは、健康を守るための必須項目です。
コミュニケーション不足になりやすい
仕事から疲れて帰ると、どうしても構う時間が減ってしまうことがあります。
しかし、ワンちゃんにとって「飼い主と過ごす時間」は生きがいそのもの。
短い時間でも構いません。
目を見て名前を呼び、優しく撫でてあげるだけで、ワンちゃんは深い安心感を得ます。
共働きでも飼いやすい、留守番できる犬の特徴

共働き家庭でのワンちゃん選びでは、「犬種」よりも「性格の傾向」や「適応力」に注目することが大切です。
ここでは、留守番が得意なワンちゃんに共通する特徴を紹介します。
自立心が強い
一人の時間を上手に過ごせる自立心のあるワンちゃんは、共働き家庭にぴったりです。
飼い主がいなくても落ち着いてお昼寝をしたり、おもちゃで遊んだりと、自分でリラックスできるタイプはストレスを感じにくい傾向があります。
依存心が強すぎる子は分離不安を起こしやすいため、「少しマイペース」なくらいの性格が理想です。
おとなしい
刺激に敏感で興奮しやすいタイプよりも、物静かで落ち着いた性格の子が留守番向きです。
外の音や環境の変化に動じず、静かに待てるワンちゃんは、日中も安心して過ごせます。
こうした穏やかな性格の子は、飼い主の生活リズムにも柔軟に合わせられる傾向があります。
無駄吠えしにくい
留守番中に吠え続けてしまうと、ワンちゃん自身も強いストレスを感じます。
そのため、もともと警戒心が強すぎず、環境に慣れやすい犬種・性格を選ぶことがポイントです。
幼少期から生活音や人の出入りに慣らしておくことで、静かに過ごせるようになります。
室内でも排泄ができる
共働き家庭では、外でしかトイレができないとワンちゃんが我慢してしまうことがあります。
室内トイレに抵抗がない子や、トイレトレーニングがしやすい犬種は特におすすめです。
清潔な環境を保てば、ワンちゃんも安心してお留守番できます。
適応力が高い
生活リズムが多少変わっても柔軟に対応できる「適応力の高いワンちゃん」も理想的です。
飼い主の出勤時間や散歩時間が日によって違っても、落ち着いて順応できる子は、共働き家庭の頼もしいパートナーになります。
留守番できるおすすめ犬種
共働き家庭におすすめなのは、穏やかでマイペース、そして自立心のある犬種です。
以下は代表的な例と、その理由を紹介します。
チワワ

体が小さく、室内で十分に運動できるため、共働き家庭でも飼いやすいワンちゃんです。
自立心が強くマイペースな子が多く、飼い主がいなくても静かに過ごせる傾向があります。
ただし、警戒心が強い子もいるので、幼少期から人や音に慣らす社会化トレーニングが大切です。
シーズー

穏やかでマイペース、感情の起伏が穏やかな性格が特徴です。
お昼寝が好きで、静かに過ごせるため留守番も上手。
毛が伸びやすいため、トリミングやブラッシングを定期的に行うことで快適な環境を保てます。
パグ

陽気でフレンドリー、多少の環境変化にも動じない性格です。
飼い主がいない時間も落ち着いて過ごせるため、共働き家庭にぴったり。
ただし、短頭種のため、夏場の室温管理には注意が必要です。
柴犬

自立心が強く、我慢強い日本犬らしい性格です。
適切なしつけをすれば、長時間の留守番も落ち着いて過ごせます。
ただし、孤立しやすい一面もあるため、帰宅後はしっかりコミュニケーションを取ることが大切です。
ゴールデンレトリバー

温厚で忍耐強く、成犬になると落ち着きのある性格になります。
留守番中も安心して過ごせる穏やかさを持ち、子どもや他の動物にも優しい家庭犬です。
大型犬なので、十分な運動時間と広めのスペースを確保してあげましょう。
共働きで犬を飼う時に気をつけること

共働き家庭でもワンちゃんが快適に過ごすためには、環境づくり・しつけ・メンタルケアの3つが重要です。
「寂しくさせない工夫」と「健康を守る仕組み」を整えることで、安心してお留守番できるようになります。
留守番中の生活環境を整える
まず最優先すべきは、安心できるスペースづくりです。
ワンちゃんが落ち着けるケージやサークルを設け、ベッドやお気に入りのおもちゃ、飲み水を常に用意しましょう。
外出前に静かな音楽を流すと、周囲の生活音を緩和でき、安心感を与えます。
また、エアコンや空気循環の管理も重要です。
夏は熱中症、冬は乾燥や寒さが大敵です。室温を25℃前後に保ち、留守中も快適に過ごせるように設定しましょう。
さらに、スマートカメラを設置すれば、外出先から様子をチェックでき、異常時の早期発見にもつながります。
室内でのトイレトレーニングを行う
共働き家庭では、外出中にトイレを我慢させないために室内トイレの習慣化が欠かせません。
成功した際はその場でしっかり褒め、トイレの場所を「安心できるスペース」として認識させましょう。
トイレ環境の清潔さも大切です。
汚れたシートがそのままだと、排泄を我慢したり、別の場所でしてしまうことがあります。
仕事前や帰宅後のタイミングでこまめに交換し、衛生を保つことが健康維持につながります。
留守番の時間をできるだけ短くする
仕事の都合で長時間の不在が避けられない場合でも、できる限りの工夫で滞在時間を短縮しましょう。
例えば、
- 家族やパートナーとシフトを調整する
- 在宅勤務を週に数日取り入れる
- ペットシッターや散歩代行サービスを利用する
といった方法があります。
たとえ一日数時間でも、人の気配を感じられるだけでワンちゃんの安心感は大きく違います。
長時間の留守番に慣れさせるトレーニング
留守番が苦手なワンちゃんには、「徐々に慣らすステップトレーニング」が有効です。
最初は5分、10分から始め、少しずつ時間を延ばしていきます。
飼い主が出かけても必ず戻ってくるという体験を重ねることで、「待つ時間=不安」ではなく「安心」に変わります。
この際、外出や帰宅の際に大げさに声をかけないことがポイントです。
「行ってきます」や「ただいま」を強調すると、ワンちゃんが外出=特別な出来事と認識し、不安を感じやすくなります。
自然に出入りすることで、“留守番は日常の一部”と理解させることが大切です。
分離不安にならないように接する
共働き家庭のワンちゃんに多い悩みが「分離不安症」です。
これは、飼い主と離れることで極度の不安を感じ、吠え続けたり破壊行動を起こす状態のこと。
原因の多くは、「過度な依存関係」や「飼い主の過剰な反応」にあります。
出かける前や帰宅後は、あえて淡々と接しましょう。
過剰な声かけや抱っこを控えることで、ワンちゃんは「飼い主が出かけても大丈夫」と学びます。
また、留守番中に安心できる“匂いの残ったブランケット”を置いておくのも効果的です。
まとめ
共働き家庭でも、ワンちゃんと幸せに暮らすことは十分に可能です。
大切なのは、「留守番=かわいそう」と決めつけるのではなく、留守番を安心して過ごせる時間に変える工夫をすることです。
環境を整え、トイレや温度管理を工夫し、留守中もストレスを感じにくい仕組みを作ることで、
ワンちゃんは「一人の時間=安心できる時間」と認識できるようになります。
そして、帰宅後にはたっぷりの愛情を注いであげましょう。
どれだけ忙しくても、「短いけれど濃い時間」がワンちゃんにとっては何よりの幸せです。
共働きでも、愛情を忘れなければきっと大丈夫。
あなたの優しさが、ワンちゃんにとって最高の安心になります。 🐾
Breeder Familiesについて
BreederFamiliesのブリーダーを通じて ワンちゃんをお迎えすることが、 ペットをとりまく社会課題の解決に繋がります。
私たちが目指すのは、営利優先の悪徳ブリーダーを減らし、責任と愛情を持つ優良ブリーダーを支援することで、ワンちゃんの福祉が守られる社会の実現。
目の前の子犬だけでなく、親犬や引退犬も大切にされる環境を作り上げ、すべてのワンちゃんに優しいブリーディング環境の普及にむけて活動しています。