猫と犬のどっちが飼いやすい?犬猫の違いから初めてのペットの選び方を解説

犬と猫

初めてペットを迎えるとき、「猫と犬、どちらが飼いやすいの?」と悩む方は多いのではないでしょうか。見た目の好みだけでなく、性格、生活リズム、必要なお世話の量まで、猫と犬にはさまざまな違いがあります。

この記事では、猫と犬の特徴を9つの項目で比較しながら、ライフスタイル別にどちらが向いているかを解説します。自分に合ったペットを選ぶための参考にしてください。

 

ペット初心者は猫と犬のどっちが飼いやすい?

犬と猫

初めてペットを迎える方にとって、「自分の生活スタイルに合った動物かどうか」は非常に重要なポイントです。猫と犬は見た目や可愛さだけでなく、性格や生活への関わり方も大きく異なります。

ここではそれぞれの特徴をふまえ、初心者にとってどちらが飼いやすいかをライフスタイル別に解説します。

猫が向いている人

  • 留守が多く、在宅時間が限られている
  • 一人暮らしや共働き世帯で、こまめな世話が難しい
  • 静かな環境を好み、あまり騒がしくないペットを望む
  • 散歩の時間を確保できない
  • マンションなど音に配慮が必要な住宅に住んでいる
  • 自由気ままな性格の動物を好む

猫は基本的に“マイペースな生活”を送る動物です。人との適度な距離感を保ちながらも、甘えるときはしっかり甘えてくれる存在。無理に構わなくてもストレスになりにくいため、初心者にも比較的負担の少ないパートナーといえるでしょう。

犬が向いている人

  • ペットとたくさんふれあいたい、遊びたい
  • しつけを通じて信頼関係を築くことに喜びを感じる
  • 毎日時間をかけて散歩に行く余裕がある
  • 家族と一緒に暮らしており、複数人で世話を分担できる
  • 規則正しい生活をしている
  • ペットを家族の一員として深く関わりたい

ワンちゃんは飼い主との絆をとても大切にします。信頼関係を築くことによって、家族としての一体感を味わえる動物です。しつけや日常のお世話には手間がかかるものの、それ以上の“つながり”を求める人には最適のパートナーになります。

 

猫と犬の違いとは?9項目で比較

猫と犬では、性格や生活リズム、かかる費用、必要なお世話など、さまざまな点で異なります。ここでは、初めてペットを迎える方が比較しやすいように、9つの視点で猫と犬の違いをまとめました。まずは一覧表で全体像を把握し、その後に詳しい解説をご覧ください。

犬と猫の違いは?9項目で比較

1. 性格・生活習慣

  • 猫:自立心が強く、ひとりで過ごすのが得意です。飼い主にベッタリというよりも、自分のタイミングで甘えてくる気ままな性格が特徴です。干渉されすぎることを嫌う子も多いため、適度な距離感を大切にしたい人に向いています。
  • 犬:飼い主との関係性をとても重視し、常に一緒にいたいと感じる動物です。指示に従ったり、一緒に遊んだりすることが大好きで、家族の一員としての意識が強い傾向があります。

2. 平均寿命

  • 猫:平均寿命は15歳前後で、完全室内飼いをすれば20歳を超えることもあります。病気やケガのリスクが少なく、安定した飼育環境があれば長生きしやすい動物です。
  • 犬:犬の寿命は犬種によって幅があります。小型犬では12〜15歳程度ですが、大型犬になると8〜12歳と比較的短命です。ライフステージごとのケアも必要になります。

3. 必要な費用(初期費用と維持費)

  • 猫:トリミングやしつけ教室に通う必要が少ないため、費用面での負担が比較的軽いです。医療費もワンちゃんに比べて安定している傾向があります。
  • 犬:食費、医療費、トリミング代、しつけの費用などがかさみやすく、特に中〜大型犬では月々の維持費も高額になることがあります。

4. 飼育に必要な道具

  • 猫:猫用トイレや猫砂、爪とぎ、キャットタワーなど、主に室内環境を整えるアイテムが必要です。高低差のある遊び場を作ると、より快適に過ごせます。
  • 犬:外での散歩が前提となるため、リードやハーネス、外出用のキャリーバッグなどが必要になります。さらに、トイレトレーニング用のグッズやケージも準備が必要です。

 5. 飼育環境

  • 猫:猫は室内のみでも十分に生活できます。広いスペースがなくても、上下運動ができるような環境があればストレスがたまりにくくなります。
  • 犬:犬は運動が必要なため、ある程度のスペースと散歩に出られる環境が必要です。集合住宅では、吠え声や足音への配慮も重要になります。

 6. しつけのしやすさ

  • 猫:トイレの場所を覚えるのは得意ですが、それ以外のしつけは難しい場合が多いです。命令やルールを守らせるというより、環境で誘導する形になります。
  • 犬:しつけを通して学習する力が高く、飼い主との信頼関係を築く過程でもあります。トイレやお座りなどの基本指示は比較的スムーズに覚えます。

 7. 運動量と散歩の必要性

  • 猫:室内遊びで十分に運動できるため、散歩に連れて行く必要はありません。おもちゃやキャットタワーを活用することで運動不足を防げます。
  • 犬:基本的に毎日の散歩が必要です。犬種によっては1時間以上の運動が必要な子もおり、飼い主がしっかり時間を確保することが求められます。

 8. お手入れ

  • 猫:自分で毛づくろいをする習性があり、日常的なお手入れは比較的少なめです。ただし、長毛種は定期的なブラッシングが必要になります。
  • 犬:犬は種類に応じたブラッシング、シャンプー、爪切り、耳掃除などのお手入れが必要です。トリミングが必須な犬種も多く、定期的なケアは欠かせません。

 9. 留守番

  • 猫:ひとりでいる時間を苦にせず、長時間の留守番にも耐えられる子が多いです。自動給餌器やトイレの環境を整えることで、1泊程度の外出も可能です。
  • 犬:寂しがり屋の子が多く、留守番が長引くとストレスになることがあります。犬によっては分離不安を起こすこともあるため、工夫が必要です。

 

ペットを選ぶときのポイント

どの動物が飼いやすいかは、飼い主のライフスタイルや住環境によって異なります。ここでは、代表的な5つの暮らしのパターンに応じて、「猫と犬のどちらがより適しているか」を比較表にまとめたうえで、それぞれの理由を丁寧に解説します。

あなたの暮らしに本当に合ったパートナー選びの参考にしてください。

生活スタイル別|猫と犬、どちらが合っている?

1. 一人暮らしで飼いやすいのは?→猫

  • 猫:ひとりで過ごす時間を苦にしない性格のため、仕事や外出が多い一人暮らしの人にも無理なく飼うことができます。散歩の必要がなく、日中は寝て過ごしていることが多いため、生活リズムにも負担が少なく、毎日忙しい人でも安心です。
  • 犬:飼い主とのふれあいを大切にする動物で、長時間ひとりでいることに不安を感じる子が多いです。寂しさから吠えたりいたずらをしたりすることもあるため、在宅時間が少ない生活にはやや不向きです。ただし、性格が穏やかで留守番に慣れた犬であれば、一人暮らしでも飼うことは可能です。

 2. マンションで飼いやすいのは?→猫

  • 猫:室内だけで生活できるため、広いスペースがなくても快適に過ごせます。鳴き声も控えめで、ご近所に迷惑をかけにくいのも大きな利点です。上下運動ができる環境さえ整えてあげれば、運動不足になることも少なく、マンションでの飼育に向いています。
  • 犬:犬もマンションで飼うことはできますが、鳴き声や足音への配慮が必要になります。小型で静かな犬種を選ぶことで、比較的トラブルを避けやすくなります。毎日の散歩が必要になるため、外出のしやすさや周辺環境も重要なポイントになります。

 3. 子どもがいる家庭で飼いやすいのは?→犬

  • 猫:静かな環境を好むため、にぎやかな家庭では落ち着けない場合があります。突然の大きな音や動きに驚いて隠れてしまったり、ストレスを感じやすいこともあるため、子どもが小さい家庭には慎重な検討が必要です。ただし、穏やかな性格の猫を選んだり、子どもが落ち着いて接することができる年齢であれば問題ないこともあります。
  • 犬:子どもと遊ぶのが得意な動物で、一緒に走ったり遊んだりする中で家族の絆も深まりやすいです。特に温厚な性格の大型犬は、子どもに対して寛容に接してくれることが多く、良き遊び相手にもなります。親子で協力してお世話をすることで、命の大切さを学ぶ機会にもなります。

 4. 高齢者でも飼いやすいのは?→猫

  • 猫:散歩が不要で、お世話の手間も比較的少なく済むため、高齢者にとって無理のないペットといえます。静かに寄り添い、ゆったりとした時間を共に過ごせる点も、落ち着いた暮らしに合っています。飼い主の生活リズムに合わせてくれる子が多く、心の支えになる存在です。
  • 犬:犬を飼う場合は、毎日の散歩が必要になるため、体力的な負担を考える必要があります。ただし、小型で穏やかな性格の犬なら飼いやすく、散歩が日課になることで健康維持にもつながります。日々のふれあいが生活に張りをもたらすことも大きな魅力です。

 5. 共働きでも飼いやすいのは?→猫

  • 猫:ひとりで過ごすのが得意で、共働きで日中家を空ける時間が長くても問題なく過ごせます。自動給餌器や水飲み器を使えば、食事の管理も安心です。夜に飼い主とふれあう時間をしっかり取ることで、良好な関係を築くことができます。
  • 犬:長時間の留守番が苦手な子が多く、共働きの場合はストレスの原因になることがあります。朝晩の散歩や帰宅後のふれあいをきちんと確保することが前提になります。どうしても不在時間が長くなる場合は、ペットシッターや家族の協力が必要になることもあります。

 

まとめ

犬と猫

猫と犬、どちらが飼いやすいかは、暮らし方や家族構成によって変わります。猫はマイペースでお世話の手間が少なく、一人暮らしや共働きの方にとっては無理なく迎えられる存在です。

一方で、ワンちゃんは家族との絆を深めやすく、一緒に過ごす時間のなかで日々の喜びを与えてくれる存在です。散歩やしつけといった日々の関わりは確かに必要ですが、そのぶん「家族の一員」としてかけがえのない存在になってくれます。

犬を迎えることで得られるのは、単なる癒やしだけでなく、共に過ごす時間そのものの豊かさです。ぜひ、ご自身やご家族の暮らしにぴったりのワンちゃんを見つけてください。

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