ポメラニアンの値段相場はいくら?人気な白や毛色別の平均価格を解説

ふわふわの被毛と愛らしい表情で、多くの人を魅了するポメラニアン。飼いやすい小型犬として人気が高く、初めてワンちゃんを迎える方の候補にもよく挙がる犬種です。

ただし、実際にお迎えを検討し始めると、「ポメラニアンの価格ってなんでこんなに差があるの?」「どこで買えば安心なの?」と疑問や不安を感じる方も少なくありません。

本記事では、ポメラニアンの価格相場から価格に影響する要素、毛色や販売先ごとの違い、そして価格以外に確認すべき重要なポイントまで、動物福祉の視点を交えて詳しく解説します。

見た目や価格だけでなく、健康や育成環境にも目を向けて、大切な家族として迎えるための判断材料にしてください。

 

ポメラニアンの値段相場とは?

ポメラニアンの価格は、20万〜50万円が一般的な相場です。しかし実際の市場を見ると、10万円台から100万円を超える子まで非常に幅広い価格設定となっています。

価格の幅が大きい背景には、ただ見た目が可愛いかどうかだけでなく、「血統」「健康状態」「販売元の信頼性」など多くの要素が複雑に絡んでいます。

特に、チャンピオン犬の子どもなどは高額になる傾向が強く、100万円以上の値がつくことも決して珍しくありません。

平均価格と価格帯の目安

一般的に、販売されているポメラニアンの平均価格は27万〜40万円前後です。これはあくまで目安であり、同じブリーダーからでも個体差によって10万円以上の価格差が出ることもあります。

また、販売先によっても価格設定は大きく変わります。※販売先による違いについては、別の章で詳しく解説します。

価格だけを見て判断するのではなく、どんな環境で育てられたか、どんなケアが施されてきたかという「背景」を読み取ることが重要です。

価格に影響する要素

ポメラニアンの価格を決定づける主な要素は以下の通りです:

  • 血統の質:両親や祖父母がショーに出場していた、またはチャンピオン犬であれば、高額になりやすい
  • 健康状態と医療対応:ワクチン接種・健康診断・遺伝病検査の有無などが反映される
  • 飼育や繁殖へのこだわり:食事や衛生環境、1人あたりの頭数、生涯出産回数、アフターケア体制などが価格に直結
  • 性別:一般的には繁殖適性のあるメスの方がやや高額(特に将来繁殖を希望する場合)
  • 月齢:生後2〜3ヶ月が最も高く、成長につれて少しずつ下がる傾向
  • サイズ:ティーカップサイズや極小サイズは「可愛さ」から高値がつきやすいが、健康リスクが増す点に注意が必要
  • 毛色の希少性:一般的なオレンジ系と比較して、ホワイトやブルーマールなどの珍しい毛色は希少価値が高く、価格も上がる。ただし、組み合わせによっては健康リスクがある

価格が高いからといって必ずしも「いい子」であるとは限りませんが、適切な育成と健康管理の結果として価格に反映されているケースは多いため、慎重に見極めることが大切です。

 

毛色による価格の違い

ポメラニアンは小型犬の中でも特に毛色のバリエーションが豊富で、毛色によって人気や価格が大きく変わります。特に、ホワイトやブルーマールなどのレアカラーは高額になりやすい傾向があります。

人気の毛色とその価格

以下は代表的な毛色と、その価格傾向の一例です:

  • オレンジ・オレンジセーブル:スタンダードで個体数も多く、20〜40万円前後
  • クリーム:やや柔らかく優しい印象が人気で、25〜45万円前後
  • ブラック・ブラックタン:キリッとした印象で根強いファンが多く、30〜50万円程度
  • チョコレート・ブルーマールなどの希少色:50万円〜100万円超えになることも

ただし、レアカラーは健康上の問題が発生する可能性が高いため、慎重なブリーディングが求められます。たとえば、ブルーマールを両親に持つ子は、視覚・聴覚障害のリスクが高まります。

中には、高く売れるからという理由から、安易に繁殖するブリーダーもいるため、注意が必要です。

ホワイトポメラニアンの価格相場

ホワイトのポメラニアンは、平均価格約34万円と他の毛色に比べてやや高め。顔立ちや被毛の清潔感から非常に人気があり、メスや極小サイズの場合は50万円以上になることもあります。

ただし、ホワイトの被毛は汚れやすく皮膚も繊細な傾向があるため、子犬期からの被毛管理や食事ケアが重要になります。

価格だけでなく、将来のケア負担も含めて検討することをおすすめします。

 

販売先別の価格比較

同じポメラニアンでも、販売先によって価格の傾向や提供される情報の質、アフターケアの内容に大きな違いがあります。

価格差の背景には、ワンちゃんの「育ち方」や「販売の仕組み」が大きく関わっており、見た目や金額だけでは判断できない大切なポイントがあります。

ペットショップでの価格帯

ペットショップでは、約10万〜80万円と非常に幅広く価格が設定されています。特に都心部の大型店舗では、サイズが小さく見た目のインパクトがある子犬ほど高額になる傾向があり、100万円近い価格がつくこともあります。

ただし、以下のような点には注意が必要です:

  • ブリーダー → ペットオークション → ペットショップという経路を経ているため、移動や環境変化によるストレスが大きい
  • 育成環境や親犬の情報が開示されないケースが多く、健康状態や遺伝的背景が不透明
  • 生後間もない時期に母犬から引き離されることもあり、社会化不足のリスク

さらに、ペットショップで販売されている子犬の価格には、オークション会社や店舗運営側の中間マージンが複数重なっているため、仕入れ価格の2〜3倍以上に設定されることも珍しくありません。

そのため、「同じような条件の子犬でも、実質的な育成コストに対して価格が割高になる(=コストパフォーマンスが悪い)」という状況も起こり得ます。

ペットショップでの購入は「すぐに会える・すぐに連れて帰れる」という魅力がありますが、ワンちゃんにとっての負担や、飼い主側の判断材料の少なさを理解したうえで慎重に検討することが大切です。

ブリーダーからの購入価格

ブリーダー直販では、8万円〜120万円と価格に幅がありますが、価格に対して得られる情報の透明性が高く、環境や育成方針を確認できるメリットがあります。

中間業者を通さず直接やり取りするため、マージンが発生せず、価格に見合った内容がダイレクトに反映されているのが特徴です。結果的に、同じ価格帯でも内容が充実しており、コストパフォーマンスが高い選択肢となることが多くあります。

信頼できるブリーダーであれば:

  • 親犬の健康状態や性格、子犬の成長記録を丁寧に共有してくれる
  • ワクチン・健康診断・遺伝子検査をきちんと実施
  • 購入後の生活へのアドバイスや、困りごとの相談に対応

また、ブリーダー自身が子犬の命に責任を持っているため、「本当にこの家庭に迎えられて大丈夫か?」という視点から飼い主との相性も大切にしてくれます。

価格が高い場合でも、その背景にある医療ケアの充実や、丁寧な育成・サポート体制、飼い主への誠意が感じられることが多く、長い目で見たときの安心感や満足度は大きな差になります。

一方で、適切な医療ケア・衛生管理・社会化トレーニングなどを丁寧に行うには、一定のコストがかかるのも事実です。

したがって、月齢にもよりますが、生後2〜3ヶ月の子犬で20万円を大きく下回るような価格がついている場合、十分な手間や医療的配慮が行き届いていない可能性もあります。

価格が安すぎるからといって飛びつくのではなく、「なぜその価格なのか?」を確認し、不自然な点がないかをしっかり見極めることが大切です。特に信頼できるブリーダーは、その理由を丁寧に説明してくれるはずです。

 

価格以外に考慮すべきポイント

価格は一つの目安に過ぎません。大切なのは、そのワンちゃんが心身ともに健康に育てられているか、そして信頼できる人から迎えるかどうかです。

健康状態と保証内容

価格の安さだけで選んでしまうと、後に思わぬ医療費が発生したり、ワンちゃんの生活に負担がかかることもあります。以下の点は必ず確認しましょう:

  • 健康診断書があるか(複数の動物病院でのチェックがあるとより安心)
  • ワクチン接種の状況
  • 遺伝子病の検査有無(特に膝蓋骨脱臼・気管虚脱・水頭症など)
  • 万一のときの返金・保証制度の有無

特にポメラニアンは骨が細く、膝や気管に弱さが出やすい犬種のため、親犬に対する健康管理や検査の有無がとても重要です。

信頼できる販売先の選び方

信頼できるブリーダーや団体は、以下のような姿勢が見られます:

  • 見学時に飼育環境を見せてくれる
  • 質問に丁寧に答え、安易に即決を迫らない
  • 子犬だけでなく、親犬への愛情と責任を感じられる
  • 迎える人に対しても「この子を任せてよいか」を真剣に考える

販売価格が同じでも、「どんな思いで育てられたか」「どんな環境で生きてきたか」で、その後の幸せ度合いは大きく変わります。

 

まとめ

ポメラニアンの価格は、見た目だけでは判断できない奥深さがあります。

血統や毛色、健康状態、販売先によって価格は大きく異なり、20万〜50万円が一般的な相場ですが、内容によっては100万円を超えるケースもあります。

価格が高いから安心、安いからお得とは一概に言えず、大切なのはそのワンちゃんがどのような環境で育ち、どんなケアがされてきたかという「背景」に目を向けることです。

特にペットショップとブリーダーでは、流通経路や育成の質に違いがあり、価格の裏にある情報の透明性や育成姿勢を確認することが、後悔しない選択につながります。

また、健康診断・ワクチン接種・遺伝病検査の有無、購入後のサポート体制など、価格以外の要素こそがワンちゃんとの幸せな暮らしに直結する重要な判断材料です。

価格にとらわれすぎず、「命ある存在を迎える」という意識を持ち、心から納得できる出会いを選びましょう。

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