チワワの抜け毛はひどい?毛が抜ける原因と換毛期の対策方法

ふわふわのロングコート、つやつやとしたスムースコート──小さな体に個性豊かな被毛をもつチワワ。見た目の可愛らしさから人気の高い犬種ですが、「抜け毛が多い」という声を聞くことも少なくありません。
この記事では、チワワの抜け毛の実態や原因、換毛期の特徴、そして抜け毛とうまく付き合うためのお手入れ方法まで、動物福祉の観点も交えながら丁寧に解説します。チワワをこれから迎える方も、すでに一緒に暮らしている方も、ぜひ参考にしてください。
チワワの抜け毛は本当にひどい?

「チワワを飼ってみたいけど、抜け毛がひどいって聞いてちょっと心配…」そんなふうに感じていませんか?
確かに、チワワは小さな体ながら抜け毛が目立ちやすい時期があります。でも、被毛のタイプやケアの仕方によって、対策はしっかりできます。
このパートでは、チワワの被毛の特徴や「抜け毛が多い」と言われる理由について、これからワンちゃんを迎える方にもわかりやすく解説します。
チワワの抜け毛が多いと感じる理由
チワワは基本的に「ダブルコート」と呼ばれる二重構造の被毛を持っています。外側を覆う「オーバーコート(上毛)」と、内側にあるふわふわした「アンダーコート(下毛)」の2層構造です。アンダーコートは季節の変わり目に大量に抜け落ちるため、換毛期には抜け毛が急増し、「チワワの抜け毛は多い」と感じる飼い主さんが多いのです。
また、ワンちゃんの小さな体に対して抜ける毛の量が多いため、室内では特に目立ちやすく、掃除の手間も増えることが「抜け毛がひどい」という印象につながっています。
抜け毛が少ないチワワの特徴
すべてのチワワが同じように抜け毛が多いわけではありません。被毛のタイプによって抜け毛の量には差があります。特に、スムースコート(短毛)のチワワは、毛が短くアンダーコートの量も少なめで、ロングコートチワワに比べて抜け毛が少ない傾向にあります。
ただし、少ないとはいえ換毛期にはしっかり抜けますし、毛が短いために床に落ちると目立ちにくく、気づかないうちに衣類などにつくことも。油断は禁物です。
チワワの抜け毛は他の犬種と比べて多い?
チワワの抜け毛は、ポメラニアンや柴犬のようなダブルコート犬種と比べると、そこまで極端に多いわけではありません。
一方で、抜け毛の少ない犬種(プードルなど)に比べると、やや多いといえるでしょう。
抜け毛の量は個体差が大きく、体質や住環境、食生活、ストレスレベルなどによっても左右されます。特にシニア期や出産後のホルモン変化によっても、抜け毛が増えるケースがあります。
チワワの毛が抜ける原因とは

「チワワは本当に抜け毛が多いの?」という疑問をもつ方は多いかもしれません。
抜け毛には、季節的なものや成長に伴う自然な生え変わりのほか、体調や環境の変化によるものまで、さまざまな原因があります。
このパートでは、チワワの抜け毛が起こる5つの主な原因を、それぞれの特徴や注意点とともにご紹介します。これからお迎えを考えている方が、より安心して準備できるよう、ぜひチェックしてみてください。
年2回の換毛期
チワワには春(3~5月頃)と秋(9~11月頃)の年2回、換毛期があります。これは寒暖差に適応するための自然な仕組みで、特にアンダーコートが一気に抜けるため、室内でも大量の毛が舞いやすくなります。
換毛期の毛はふわっとした柔らかい毛が中心で、静電気などで家具や衣類に付きやすいのが特徴です。
子犬から成犬の被毛に生え変わる猿期
「猿期」とは、チワワが子犬から成犬へと成長する過程で被毛が変化する時期を指します。通常は生後3〜6ヶ月頃に起こり、顔周りや体の毛がまばらになって「猿のように見える」ことからこの名がついています。
猿期の抜け毛は自然なものですが、初めての方には驚かれることもあります。成犬になると再び美しい被毛が生えそろうので、過度な心配は不要です。
アレルギーによる抜け毛
食物や環境アレルゲンに反応して抜け毛が起こることがあります。かゆみ、赤み、舐め壊しなどの症状があれば早めに受診をしましょう。
ストレスによる抜け毛
生活環境の変化、留守番のストレス、恐怖体験などが原因で自律神経が乱れ、抜け毛が増えることがあります。穏やかな環境づくりを意識しましょう。
病気による抜け毛
皮膚病やホルモン疾患によって脱毛するケースもあります。対称性脱毛、赤み、かさぶた、体重変化などがあれば、すぐに動物病院へ行くことをおすすめします。
換毛期の抜け毛対策やお手入れ

チワワは年に2回、春と秋に「換毛期」を迎えます。この時期には、普段よりも毛がごっそり抜けることもあるため、抜け毛対策が必要不可欠です。
とはいえ、初めてワンちゃんを迎える方にとっては、「何をすればいいの?」「どうやってお手入れするの?」と不安になるかもしれません。
このセクションでは、換毛期の時期や抜け毛の特徴に加えて、お手入れのポイントや道具選びまで、初めてでも取り組みやすいように詳しくご紹介します。
換毛期の抜け毛の特徴
チワワは春と秋に換毛期を迎えます。この時期は抜け毛が急増するため、日頃のお手入れがとても大切です。
ここでは、換毛期特有の注意点や、お手入れの基本方針をご紹介します。具体的な方法は被毛のタイプごとに分けて次のセクションで詳しく解説します。
換毛期のお手入れ方法
- 頻度:ロングコートは毎日、スムースコートは週3〜4回のブラッシングが目安。
- シャンプー:月1〜2回を目安に。抜け毛が多い時期なので、事前のブラッシングと乾燥が重要です。
- 飛散対策:通気性の良い洋服の着用や、加湿器・空気清浄機の活用も効果的です。
ロングコートチワワの抜け毛対策

ロングコートチワワは、その名の通りふんわりとした長めの被毛が魅力的です。一方で、アンダーコートが豊富で毛が絡まりやすく、抜け毛が目立ちやすいという特徴も。
とくに換毛期には抜け毛の量が増えるため、日常的なケアが欠かせません。ここでは、抜け毛を減らしながら美しい被毛を保つためのお手入れ方法をご紹介します。
🖌 ブラッシング
ロングコートチワワには、毎日のブラッシングが理想的です。
被毛が長く、アンダーコートがしっかりしているため、放っておくとすぐに毛玉になってしまいます。
毛玉は皮膚トラブルのもとになるだけでなく、無理に取ろうとするとワンちゃんに痛みを与えてしまうことも。
ポイント:
- スリッカーブラシで全体の抜け毛や毛玉をほぐす
- ピンブラシやコームで仕上げることでツヤ感UP
- 毛の流れに沿ってやさしく。とくに耳の裏や脇の下など、毛玉ができやすい部分は念入りにチェック
慣れないうちは短時間でOK。ブラッシングを「気持ちいい時間」にすることで、ワンちゃんもリラックスしてくれるようになります。
🛁 シャンプー
ロングコートは、毛に汚れや皮脂が溜まりやすく、絡まりやすいので、月1〜2回程度のシャンプーが推奨されます。
被毛が長いぶん、乾かすのにも時間がかかるため、ドライヤーを使った丁寧な乾燥が大切です。
注意点:
- シャンプー前には必ずブラッシングして毛玉を解消
- 使用するのは保湿タイプや低刺激の犬用シャンプー
- 洗った後は根元までしっかり乾かす。湿ったままは皮膚病の原因に
シャンプーはただ洗うだけでなく、皮膚の状態チェックの機会にもなります。赤みやかさぶたなどがないか、毎回しっかり確認しましょう。
👕 洋服を着せる
ロングコートチワワは、毛が長いため洋服に毛が絡んだり、家具にまとわりつくことがよくあります。
そこで、室内でも薄手の洋服を着せることで、毛の飛散を防ぎ、お掃除の手間も軽減できます。
ただし、着せっぱなしは蒸れやストレスの原因になるため、様子を見ながら適度に着脱してあげましょう。
スムースコートチワワの抜け毛対策

短くなめらかな毛並みが魅力のスムースコートチワワ。見た目には抜け毛が目立ちにくいですが、実は短い毛が細かく落ちて掃除が大変という声も多く聞かれます。
このセクションでは、スムースコート特有の抜け毛対策と、日常のお手入れ方法について解説します。
🖌 ブラッシング
スムースコートのチワワは毛が短いため、一見お手入れがラクに思えるかもしれません。
しかし、短い毛がパラパラと抜けて服や床に付着しやすく、放っておくと目立たないだけで抜け毛は着実に増えていきます。
週に2〜3回が目安:
- 使用するのはラバーブラシやシリコン製のマッサージブラシ
- やさしくなでるようにブラッシングすれば、抜け毛除去+皮膚マッサージにも
- 換毛期は頻度を増やすことで、抜け毛の量を大幅に減らせます
皮膚への刺激が少ないので、ブラッシング初心者でも安心して始められます。
🛁 シャンプー
スムースコートのチワワも、月に1回程度のシャンプーを基本に。
被毛が短い分、汚れが皮膚に直接つきやすく、においやべたつきが気になりやすい傾向があります。
おすすめポイント:
- 泡立ちがよく、さっと洗えるタイプの犬用シャンプーを選ぶ
- 保湿力のあるシャンプーなら、乾燥によるかゆみも防げます
- 洗い終わったらタオルドライ+ドライヤーでしっかり乾燥
短毛だからといって自然乾燥はNG。冷えや皮膚病のリスクを避けるため、きちんと乾かしてあげましょう。
正しいブラッシングの頻度とやり方

チワワの抜け毛対策に欠かせないのが、日常的なブラッシングです。被毛の状態を保つだけでなく、皮膚トラブルの予防やワンちゃんとのスキンシップにもつながります。
ここでは、被毛タイプ別のブラッシング頻度や準備する道具、基本的な手順について解説します。
ブラッシングの頻度と準備するもの
被毛の長さによって必要なケアは異なります。
- ロングコートチワワ:毎日ブラッシングが理想。毛玉やもつれ予防のために欠かせません。
- スムースコートチワワ:週に2〜3回程度でもOK。ただし換毛期は頻度を増やしましょう。
準備するもの(一例):
- スリッカーブラシ(ロングコート向け)
- ラバーブラシ(スムースコート向け)
- ピンブラシやコーム(仕上げ用)
これらを使い分けることで、被毛と皮膚に負担をかけずにお手入れできます。
ブラッシングの手順
- 事前にワンちゃんをリラックスさせる(おやつや声かけが効果的)
- 毛の流れに沿って、背中→首→お腹→脚→しっぽの順にやさしくとかす
- 毛玉がある場合は無理に引っ張らず、指で優しくほぐしてからブラシで整える
- 仕上げにコームで細かい部分を整え、毛の状態をチェック
数分でもOKなので、「日課」として習慣化することが大切です。
ブラッシングを嫌がる場合のコツ
最初から完璧を目指す必要はありません。1日1分でも、「気持ちいい」と思ってもらえる時間を作ることがスタートです。
- 短時間+おやつで「いいことがある」と印象づける
- 無理に押さえつけず、少しずつ範囲を広げる
- ブラシの感触が苦手な子には、柔らかめのブラシから始めるのも◎
続けるうちに慣れてくれる子がほとんどです。焦らず、ワンちゃんのペースを大切にしましょう。
抜け毛を掃除するときのコツ

チワワの抜け毛は細くて軽いため、掃除機だけでは取り切れないことも。
特に換毛期は抜け毛が舞いやすく、衣類や家具にくっついてしまうため、ちょっとした工夫で掃除の効率がぐんとアップします。
掃除の効率を高めるポイント
- 粘着ローラーやペット用の毛取りブラシを家具や衣類用に常備すると便利
- ロボット掃除機や静電モップを活用すれば、こまめな掃除が楽に続けられます
- カーペットやソファは、毛が絡みにくい素材を選ぶとお手入れしやすいです
空気中に毛が舞うのを防ぐ工夫
- 加湿器や空気清浄機を使うと、毛が舞いにくくなるだけでなく、乾燥対策にも◎
- 洋服を着せて過ごすことで、毛の飛散を最小限に抑えることもできます(通気性の良い素材を選びましょう)
まとめ

チワワはその愛らしい見た目とは裏腹に、抜け毛の量や頻度に驚かされることがあります。特にダブルコートの特性を持つため、換毛期にはふわふわとしたアンダーコートがごっそり抜けることも。しかし、抜け毛は「対処できるもの」であり、日々のケアや住環境の工夫次第で大きく軽減できます。
この記事では、チワワの抜け毛の理由や季節ごとの変化、そしてロングコート・スムースコートそれぞれの対策方法まで詳しく紹介しました。正しい知識と習慣を身につけることで、抜け毛のストレスを減らし、ワンちゃんとの生活をより快適に楽しむことができます。
BreederFamiliesでは、健康で生活環境にも配慮して育てられたチワワをご紹介しています。これからチワワを迎えたい方も、抜け毛対策をしっかり考えたい方も、ぜひお気軽にご相談ください。