ペット選び
無料相談

優良ブリーダーの見分け方④_ペットショップやペットオークションを使わない

クレートのワンちゃん

日本ではペットショップでのペット購入が一般的ですが、オランダやフランスなどの多くの先進国では、ペットショップでのペット販売が禁止されています。これは、ペットショップを通じた流通がワンちゃんにとって多くの悪影響を与えるためです。

実は、ブリーダー直販サイトにも、ペットオークションやペットショップに子犬を卸しているブリーダーがたくさんいます。一方で、ワンちゃんを家族のように大切にする優良ブリーダーはペットオークション・ペットショップを利用せず、直販のみを選んでいます。

この記事では、ペットの流通の仕組みやペットオークション・ペットショップの利用がどのような問題を引き起こすのか、いいブリーダーはなぜ直販しか利用しないかを詳しく説明していきます。

ペットの流通の仕組み

 ワンちゃんがどのようにして飼い主の元に届くかについて、一般的に以下の3つの流通パターンがあります。

ペット流通の仕組み

①ブリーダー → ペットオークション → ペットショップ → ユーザー

このパターンでは、ブリーダーが繁殖したワンちゃんをペットオークションに出品します。オークションで落札されたワンちゃんは、ペットショップに送られ、最終的に消費者に販売されます。

②ブリーダー → ペットショップ → ユーザー

このパターンでは、ブリーダーが直接ペットショップにワンちゃんを販売します。ペットショップに送られたワンちゃんは、店舗内で展示され、消費者に販売されます。

③ブリーダー → ユーザー(直販)

このパターンでは、ブリーダーが直接ワンちゃんを消費者に販売します。

ペットオークションやペットショップがおすすめされない理由

ペットオークションやペットショップを介したワンちゃんの流通には、健康リスクや十分な社会化が行われない点、情報の不透明さといった問題が多く存在します。

1.子犬の心身の健康に悪影響

運ばれるワンちゃん

ペットショップやオークションを介する流通経路は、ワンちゃんの健康に大きな影響を及ぼすことが多くあります。

  • 狭い環境での長距離移動の負担:ペットオークションでは、全国各地からさまざまなワンちゃんが集められ、出品されます。このため、ブリーダーからオークション会場への長距離移動が伴うことが多く、移動の際には狭いケージに閉じ込められ、十分な休憩も取れないことがほとんどです。さらに、オークション後もペットショップへと移送され、複数回の移動が子犬に大きなストレスと負担をかけます。こうした負担の蓄積により、免疫力が低下し、感染症や消化器系トラブルのリスクが増大します。
  • ストレスと健康への悪影響:ペットショップに到着した子犬は、さらに狭いケージ内での生活を強いられ、限られたスペースで他の子犬と密集して生活することが多いです。この環境は、長時間の孤立や運動不足を引き起こし、心身のストレスが蓄積します。ストレスによって免疫機能が低下し、下痢や嘔吐などの消化器系のトラブルが発生しやすくなり、成犬になっても体調が安定しないケースが多く見られます。
  • 感染症リスクの増加:ペットショップやオークションでは、限られたスペースに多くの子犬が密集しているため、感染症が蔓延しやすい環境となります。特に、致命的なパルボウイルスやジステンパーウイルスなどの感染症が急速に拡大しやすく、感染リスクが高まります。また、こうした環境ではワクチン接種が不十分な子犬も混在しており、ウイルスや細菌、寄生虫が簡単に広がり、免疫力の低い子犬が重篤な症状を引き起こすことも多く、最悪の場合命を失うこともあります。

2.しつけが難しくなる

ワンちゃんの健全な成長には、幼少期に母犬や兄弟犬と過ごし、咬む力の加減や遊び方、他の犬や人とのコミュニケーションの方法を学ぶ「社会化」の時期が不可欠です。しかし、ペットショップで販売されるワンちゃんは、早期に母犬や兄弟犬から引き離されるため、この重要な社会化の機会が失われがちです。

  • 社会化不足による問題行動:ペットっショップのワンちゃんは、ケージに閉じ込められた環境で人との触れ合いも限られるため、社会化が不十分なまま成長していきます。結果、他の犬や人に対して攻撃的になったり、過度に恐怖心を抱く行動が見られることが多くなります。特に、恐怖からくる攻撃行動や、不必要な警戒心からの吠え続ける行動が問題となるケースが多く、飼い主にとっても影響を与えることがあります。
  • 分離不安のリスク:早期に家族から引き離され、一人で過ごす時間が長くなると、分離不安が発生しやすくなります。分離不安を抱えたワンちゃんは、飼い主が家を出るたびに不安や恐怖を感じ、吠え続けたり、家具を破壊するといった問題行動に繋がることがあります。特にペットショップのケージ内で長時間過ごす環境は、分離不安を引き起こしやすい要因となります。

3.ケアが行き届かない

ワンちゃんのケア

ペットショップでは、多くのワンちゃんが少数のスタッフで管理されるため、一頭頭一に対する十分なケアが行き届きにくい状況です。特に成長期に必要な栄養と適切な運動、衛生管理が不十分なことが、後々の健康問題につながりやすくなります。

  • 食事と運動の不足:成長期には栄養バランスの取れた食事と十分な運動が欠かせませんが、ペットショップではそうした管理が難しいことが多いです。特に、大型犬や活発な犬種にとっては、運動不足が原因で関節の発育不良や筋肉の弱さが生じやすく、将来的に関節炎や股関節形成不全などの健康問題が発生するリスクが高まります。
  • 衛生管理の問題:狭いスペースで多くのワンちゃんが管理されているため、衛生環境が悪化しやすく、皮膚病や寄生虫感染の発生率が高くなります。十分な清掃や消毒がされていない場合、飼い主が迎えた後も皮膚トラブルや寄生虫感染のリスクが残り、ワンちゃんの健康に長期間影響を与える可能性があります。

4.情報が不透明

ペットショップで販売されているワンちゃんの出自や育成環境に関する情報は十分に提供されないことが多く、ワンちゃんの健康や性格、見た目について予測が難しい場合があります。このような情報不足は、飼い主にとって後々のトラブルにつながるリスクを高めます。

  • 遺伝的背景の不透明さ:親犬の健康状態や遺伝的な背景が明かされないため、遺伝性疾患のリスクを抱える子犬が販売されることがあります。飼い主が迎えた後に思わぬ健康問題が発覚し、高額な医療費が発生するケースも見られます。
  • 誕生日の改ざん:子犬が小さい方が販売価格が高くなることから、誕生日を偽るケースも報告されています(※1)。ワンちゃんの成長や健康管理において誤った判断をするリスクがあるため、飼い主にとって大きな問題となります。早く引き離された子犬は、社会化や健康面で問題を抱えやすくなることもあります。(※1)2024年2月15日環境省.報道発表資料.ペットオークション・ブリーダーへの一斉調査結果について

 

優良ブリーダーがペットオークションやペットショップを使わない理由

優良ブリーダーは、ワンちゃんの健康と幸せを第一に考えています。ペットオークションやペットショップを介する流通経路は、子犬に不必要な負担やリスクをもたらすため、優良ブリーダーはこれらのルートを使用せず、安心できる家庭に直接ワンちゃんを届けることを選びます。

1.子犬への心身の負担を避けたい

ケージのワンちゃん

ワンちゃんを家族として大切にするブリーダーは、幼少期からできる限りの健康管理と安心できる環境を提供することが最優先です。ペットショップやペットオークションを介する流通過程では、狭いケージでの長時間の移動や新しい環境への頻繁な移動が伴い、子犬には過剰なストレスがかかります。

こうした移動や環境の変化により、免疫力が低下し、感染症のリスクが増大します。優良ブリーダーは、ワンちゃんの心身の負担を極力減らすため、信頼できる飼い主との直接取引を選びます。

2.ペットショップの管理方法への懸念

ペットショップでは、多数のワンちゃんが狭いスペースで管理されることが一般的であり、十分な個別ケアが難しい状況にあります。優良なブリーダーは、食事や運動、衛生管理が不十分な環境ではワンちゃんの健康が損なわれると考えています。また、ペットショップでは各犬の性格や健康に合ったケアが難しく、子犬の成長に重要なケアが不十分になりがちです。ブリーダーはワンちゃん一頭一頭のケアを大切にし、適切な環境で育てたいという思いから、ペットショップを介さず直接販売を行います。

3.迎え入れる家庭を自分で確認したい

ワンちゃんの家族

ワンちゃんを家族として迎え入れる飼い主を選ぶことは、優良ブリーダーにとって非常に重要です。直接やり取りができないペットオークションやペットショップでは、最終的な飼い主の生活環境や犬に対する理解、愛情などを確認できません。

ブリーダーとして、ワンちゃんが安心して暮らせる家庭かどうか、直接対話を通じて確かめることで、ワンちゃんにとってベストな環境を提供することが可能です。このように、子犬を安心して送り出すために、直接販売を選びます。

4.お迎え後のサポートができない

子犬を迎えた後のサポートは、飼い主とワンちゃんが幸せな生活を送るために欠かせない要素です。ペットショップやペットオークションを介してワンちゃんが販売される場合、お迎え後の具体的なサポートができないことがほとんどです。

しかし、優良ブリーダーは、飼い主からの質問に応じたり、ワンちゃんの成長に応じたアドバイスを提供することを重要視しています。こうした長期的なサポートを提供するために、直接販売を行うことで、ワンちゃんと飼い主の双方が安心して過ごせるようにしています。

まとめ

ペットショップやペットオークションを通じた子犬の流通には、健康リスクや社会化の不足、情報の不透明さなど、多くの問題が潜んでいます。よって、ペットショップでの生体販売が禁止されている国も増えています。

一方、日本ではペットオークションやペットショップでの販売は、根強い慣習として残り続けていきます。そのため、実はブリーダー直販サイトにも、ペットオークションやペットショップに子犬を卸しているブリーダーがたくさんいます。

一方で、ワンちゃんを家族として大切にする優良ブリーダーは、こうした流通経路を避け、飼い主と直接取引することで子犬の健全な成長をサポートしています。

BreederFamiliesでは、ワンちゃんの健康や幸福を第一に考える優良ブリーダーのみを厳選して掲載しています。信頼できるブリーダーとのつながりを通じて、安心して新しい家族を迎え入れる環境を提供しています。

ワンちゃんを家族に迎える際には、ペットショップやオークションのリスクを理解し、直販のみを行うブリーダーからの購入を検討することが大切です。

おすすめ記事