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優良ブリーダーの見分け方②_少数の犬種に集中

3犬種

犬を迎える際、どのブリーダーから購入するかは大きな決断です。特に、ブリーダーが少数の犬種に絞って繁殖を行っているかどうかは、優良ブリーダーを見極めるための重要なポイントです。

本記事では、犬種を絞る理由、少数の犬種に集中するブリーダーの特徴や犬種を絞らないブリーダーのリスクについて解説します。

犬種とは?

複数の犬種

犬種とは、外見や性格、行動などの特徴を基に、人為的に繁殖されてきた犬の品種のことを指します。それぞれの犬種は、特定の役割を果たすために何世代にもわたり繁殖されてきました。

たとえば、狩猟犬は嗅覚や走力に優れ、作業犬は耐久性と強い体力が特徴です。愛玩犬のように、家庭での愛される存在として繁殖されてきた犬種もあります。 このように、目的に応じてさまざまな特徴が強調される形で何世代にもわたり繁殖されてきました。

世界に存在する犬種の数

現在、世界には数百種の犬種が存在し、各国や団体で公式に登録されています。代表的な登録機関とその登録犬種数は次の通りです。

  • 国際畜犬連盟(FCI): 355犬種
  • ジャパンケネルクラブ(JKC): 208犬種

それぞれの犬種は、体のサイズや形、毛質、性格、運動量などが異なります。また、遺伝的に特定の健康リスクや特徴も持っており、ブリーダーはこれらを考慮して繁殖を行います。

犬種の分類

  • サイズ別では、大型犬、中型犬、小型犬
  • 役割別では、作業犬(ワーキンググループ)、狩猟犬(ハウンドグループ)、愛玩犬(トイグループ)

などに分類されます。それぞれの犬種が持つ役割や特性を理解することは、繁殖を行う上で非常に重要です。

なぜ犬種を絞る必要があるのか?

ブリーダーが少数の犬種に集中する理由は、健康管理や繁殖において犬種ごとに異なるリスクや特性に対応するためです。ここでは、犬種を絞る必要がある理由を3つの観点から説明します。

1. 犬種ごとに注意すべき病気や遺伝疾患が異なる

遺伝子

犬種ごとに異なる遺伝的な病気が存在し、それぞれに合った健康管理が必要です。少数の犬種に集中することで、ブリーダーはその犬種に特化した知識を深め、健康リスクを最小限に抑えることができます。

【犬種ごとの健康リスク例】

  • トイ・プードル:膝蓋骨脱臼(パテラ)や外耳炎が一般的です。これらのリスクを減らすために、膝の状態や耳の健康に特に注意を払った繁殖が必要です。
  • ミニチュア・ダックスフンド: 椎間板ヘルニアや膝蓋骨脱臼が問題となりやすいです。こうしたリスクを避けるため、繁殖犬の背骨や関節の健康管理が不可欠です。
  • ボーダー・コリー: 股関節形成不全やコリー眼異常などの遺伝疾患があります。これらに対処するために、遺伝子検査や骨格の健康チェックが重要です。

少数の犬種に絞ることで、これらの病気や疾患に対する予防と管理が徹底され、健康なワンちゃんを育てることが可能になります。

2. 犬種ごとにからだの構造や行動特性が異なる

犬種ごとに体の構造や行動パターンが異なるため、それに応じた適切な育成が求められます。少数の犬種に絞ることで、それぞれの犬種に適した環境やトレーニングを提供できます。

  • 体のサイズや構造: 小型犬と大型犬では必要な食事量や運動量が異なります。小型犬はより細かいケアが必要で、たとえばダックスフンドは背中の負担に配慮した環境を整える必要があります。
  • 行動特性:犬種によってトレーニングのしやすさや運動ニーズが異なります。ボーダー・コリーは高い運動能力が求められ、知的刺激も必要です。一方、トイ・プードルは社交的でトレーニングに適しています。

少数の犬種に集中することで、それぞれの犬種に合った育成方針を採用し、個々のワンちゃんが持つ特性を引き出すことが可能です。

3. 犬種ごとに繁殖・出産時のリスクが異なる

犬の出産

犬種によって、繁殖や出産に伴うリスクが異なります。ブリーダーが少数の犬種に集中することで、こうしたリスクを把握し、最適な繁殖計画やケアを提供できるようになります。

  • 小型犬の出産リスク: トイ・プードルやチワワのような小型犬は、出産時に帝王切開が必要となることが多く、繁殖計画は慎重に行われるべきです。
  • 大型犬の繁殖リスク: ゴールデン・レトリバーなどの大型犬は、出産後の回復に時間がかかることがあり、健康管理が重要です。
  • 短頭種の出産リスク: フレンチ・ブルドッグやパグなどの犬種は、頭が大きいため、帝王切開が必要になることが一般的です。これらのリスクを事前に理解し、適切なケアを行うことが求められます。

少数の犬種に絞ることで、これらのリスクに対して適切な対策を取り、母犬と子犬の健康を守ることができます。

少数の犬種に集中するブリーダーの特徴

こちらでは、犬種を絞るブリーダーがどのような特徴を持っているのかを説明します。このセクションは、具体的に犬種を絞ることでブリーダーがどのような姿勢や行動を取るのかに焦点を当てます。

1. 流行に左右されず、犬種への愛情を持ち続けている

少数の犬種に集中するブリーダーは、とにかくその犬種に対する愛情が深いです。市場の流行や需要に影響されることはなく、長い年月その犬種と向き合っています。

2. 深い専門知識と経験を持っている

専門知識

少数の犬種に集中しているブリーダーは、それぞれの犬種に対する知識が非常に深く、繁殖に関して高い専門性を持っています。遺伝疾患や繁殖の難しさを理解し、それに基づいた管理が徹底されています。

3. 犬種スタンダードを守り、適切な繁殖を行う

ブリーダーは、それぞれの犬種に対する理想的な外見や性格を守るため、各犬種の特徴を意識しながら繁殖を行います。これにより、健康でスタンダードに忠実な子犬を提供することができます。

4. 子犬に対してきめ細やかな育成とケアを行う

ケア

少数の犬種に特化しているため、ブリーダーは一頭一頭の子犬に十分なケアと時間をかけ、健康的で社会性のあるワンちゃんに育てることができます。健康チェックや社会化トレーニングも徹底されています。

5. 飼い主との長期的な信頼関係を重視する

少数の犬種に集中するブリーダーは、犬種の専門知識が豊富であるため、犬種特有の健康リスクや飼育方法について細かくアドバイスしてくれます。飼い主と継続的なサポート関係を築き、飼い主が子犬を育てる際に問題が発生した際も、寄り添って解決策を提案してくれます。これにより、長期的に健康で幸せな生活を送れるようにサポートします。

犬種を絞らないブリーダーの特徴

犬種を絞らずに多くの犬種を扱うブリーダーは、特定の犬種に対する愛情や専門知識が不足しがちであり、短期的な利益を優先する傾向があります。以下に、犬種を絞らないブリーダーの特徴を整理して説明します。

1. 特定犬種への愛情がなく、営利優先で需要や流行に合わせて犬種を増やしていく

営利優先

犬種を絞らないブリーダーは、特定の犬種に対する深い愛情やこだわりが欠如し、商業的な利益を優先して繁殖を行います。市場の需要や流行に影響されやすく、それに応じて扱う犬種を増やしていくことが一般的です。

2. 犬種ごとの専門知識や適切な繁殖管理が不足している

犬種を絞らないブリーダーは、それぞれの犬種に対する専門知識が浅いため、犬種ごとの健康リスクや遺伝疾患リスクに適切に対応できないことがあります。これにより、子犬の健康や行動に問題が生じるリスクが高くなります。

3. 育成環境やケアが十分でない

多数の犬種を繁殖させるブリーダーは、犬舎の管理や子犬のケアに十分な時間やリソースを割くことが難しくなり、ワンちゃんの育成環境や健康管理が不十分になることがあります。

4. 販売優先でアフターケアが不十分

フォロー不足

犬種を絞らないブリーダーは、犬種への知識が浅く、かつアフターフォローを重視していないため、子犬を引き渡した後の飼い主へのサポートやアフターケアが疎かになることがあります。飼い主に対するアドバイスや問題解決のサポートが提供されないため、特に初めて犬を飼う飼い主にとっては不安要素になります。

このように、犬種を絞らないブリーダーは、短期的な利益を優先し、犬種に対する愛情や専門知識が不足していることが多いため、ワンちゃんの健康や性格に悪影響を及ぼすリスクが高まります。犬種を絞り、深い知識と愛情を持ったブリーダーを選ぶことが、ワンちゃんと飼い主双方にとって理想的なパートナーシップを築くために重要です。

まとめ

少数の犬種に集中しているブリーダーは、特定の犬種に対する深い専門知識を持ち、健康管理や繁殖において質の高いケアを提供できることが特徴です。それぞれの犬種に合った繁殖計画や育成方針を採用することで、健康で理想的なワンちゃんを育てることが可能です。

一方、犬種を絞らないブリーダーは、営利優先で流行や需要に流され、犬種ごとの特性を十分に理解せずに繁殖を行うため、ワンちゃんの健康や育成環境に悪影響を及ぼす可能性があります。

犬を迎える際には、少数の犬種に集中し、犬種に対して深い愛情と専門知識を持ったブリーダーを選ぶことが、ワンちゃんとの健やかな生活の第一歩となります。特にBreederFamiliesでは、こうしたブリーダーを評価し、信頼できるブリーダーとの出会いをサポートしています。

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