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優良ブリーダーの見分け方⑧_母犬の出産負担も少なく

ワンちゃんを迎えるにあたり、母犬への出産負担が適切に配慮されているかは重要な見極めポイントの一つです。母犬の体調や年齢に応じた出産管理は、次世代のワンちゃんの健康や家族としての安定した生活に直接関わります。

優良ブリーダーは、母犬の体と心のケアを考えながら繁殖を行い、無理のない繁殖計画を立てています。

本記事では、出産に関する優良ブリーダーの配慮ポイントを詳しく解説し、反対に営利優先ブリーダーがどのような繁殖方法をとっているかについても触れていきます。BreederFamiliesがどのような観点でブリーダーを評価しているかについても、まとめでご紹介します。

出産負担を配慮すべき理由

ワンちゃんにとって出産は大きな負担を伴うもので、母犬だけでなく生まれてくる子犬たちにも深い影響を及ぼします。

日本の法律では、繁殖ブリーダーに対して母犬の生涯出産回数を最大6回、または7歳までと定めていますが、これはあくまで最低限の規制に過ぎません。出産には多くのリスクが伴うため、母犬の体調や健康状態を十分に理解し、必要に応じてさらに慎重に管理する必要があります。

1.出産は母犬にとって命がけの大仕事

出産は母犬にとって極度の体力消耗と大きなリスクを伴います。出産による血液の大量消費、体力の消耗、さらには帝王切開の必要性が出ることもあり、母犬の身体には大きな負担がかかります。健康な子犬を迎えるためにも、母犬が健やかな状態でいられるように、適切なタイミングでの出産と十分な休養期間が必要です。

2.母犬の健康が子犬の成長に影響する

出産時の母犬の体調は、産まれてくる子犬の発育や健康に直結します。母犬が栄養不足やストレス状態で出産を迎えた場合、子犬も免疫が弱かったり、成長に必要な栄養を受け取れず、虚弱体質で生まれる可能性が高まります。そのため、母犬の健康状態をしっかりと管理することが重要です。

3.医学的見解が多様なため、固定的な基準がない

出産間隔や年齢については、医学的には様々な見解があり、必ずしも一律の基準に当てはまるわけではありません。たとえば、一年あけるべきとされる場合もあれば、母犬の健康や種別によっては異なる判断がなされることもあります。こうした背景から、単に「法令で認められている範囲内であれば良い」という安易な考え方ではなく、母犬個々の状態を観察しながら適切な配慮をすることが望まれます。

優良ブリーダーが出産で配慮しているポイント

優良ブリーダーは、母犬の健康や心身の状態を考慮し、出産に際して細やかな配慮を行います。出産時の母犬への負担を最小限に抑えるため、以下の点に注意を払っています。

1. 初回繁殖のタイミングは1歳以降・2回目以降の発情を目安に慎重に判断

母犬は一般的に6〜12か月齢で初めての発情を迎えますが、成長期の若い母犬に出産させると身体に大きな負担がかかります。また、精神的に子犬を育てる準備が整っていない場合も多いです。

そのため、ワンちゃんを家族のように大切にする優良ブリーダーは、1〜2回目の発情を見送り、少なくとも1歳以上になってから繁殖を始めるよう慎重に管理します。

2. 出産間隔は獣医と相談しながら母犬の体調に応じて調整

母犬の健康維持のためには、出産後に十分な回復期間が必要です。

優良ブリーダーは、母犬の体調や過去の出産履歴を踏まえ、出産間隔を獣医と相談しながら慎重に決定します。

例えば、出産後の最初の発情を見送り、2回連続での出産を避けるほか、帝王切開を行った場合はさらに長い休養期間を設けるなど、母犬の健康を守りながら最適な繁殖管理を実践しています。

3. 生涯出産回数は母犬の体調に応じて6回未満での引退も考慮

母犬の健康と生活の質を保つために、優良ブリーダーは法令で定められた6回の出産上限は当然守りつつ、個々の母犬の体調や健康状態に応じて、さらに少ない回数での引退を考慮することもあります。

なかには、4回以下を目安に引退させるケースもあり、こうした管理により、母犬が繁殖後も穏やかで健康な生活を送れるよう配慮しています。

4. 早期引退を基本とする方針

日本の法令では、出産は最長7歳までと決まっていますが、高齢出産は母犬へのリスクが高まるため、優良ブリーダーはそれよりも早く引退させることもあります。

母犬が早期に引退できれば、家庭犬としてゆったりと過ごす余生が確保され、健康で穏やかな老後を迎えやすくなります。

優良ブリーダーは、こうした引退のタイミングも母犬の生活の質を考慮して決定しています。

営利優先ブリーダーの出産方法とその影響

営利優先ブリーダーは、利益を最優先に考え、母犬の健康や生活の質を無視した繁殖を行うことが少なくありません。こうしたブリーダーは、短期間での連続出産や、年齢や健康状態を無視した過剰な出産を強いることで、母犬や子犬に深刻な悪影響を及ぼします。具体的には以下のような問題点が見られます。

1.1歳未満での初回発情時の出産

本来、母犬が身体的に十分に成熟する前に繁殖を行うのは大きなリスクを伴います。

しかし、営利優先ブリーダーは短期間での出産サイクルを維持するために、1歳に満たない若齢の母犬を対象に初回の発情期で交配・出産させることもあります。

こうした早期出産は、母犬の成長を阻害するだけでなく、産まれてくる子犬も発育不良のリスクが高くなります。十分に成熟していない母犬から生まれた子犬は、発育に影響が出る可能性があり、最初の成長段階での問題が成犬になってからも引き続くことがあります。

2.短期間での連続出産

営利優先ブリーダーは、母犬の身体が出産による疲労から十分に回復する前に、再度交配を行うケースが多く見受けられます。こうした無理な出産は、母犬の体力を著しく消耗させ、免疫力が低下することで病気にかかりやすくなる原因となります。

また、母犬が健康を損なうことで、生まれてくる子犬にも健康リスクが生じる可能性が高まり、虚弱な子犬や病気を持つ子犬が生まれるリスクが高まります。

3. 法令の上限を超える出産や高齢出産

営利優先ブリーダーは、母犬の健康を考慮せず、必ず法令で定められた上限である生涯6回、もしくは7歳まで出産させる傾向があります。

さらに悪いケースでは、収益を優先して法令の上限を超えた出産を強いるケースも少なくありません。特に「ミックス犬」を繁殖することで法令上の規制を回避し、6回を超えて出産を繰り返させることがしばしば見られます。

また、高齢の母犬にも無理に出産をさせる場合があり、これは母犬の健康に深刻なリスクをもたらします。こうした過度な繁殖は、母犬の寿命を縮めるだけでなく、遺伝的に不安定な子犬が生まれやすく、健康リスクが高まります。

まとめ

母犬の健康と負担を考慮した出産管理は、ワンちゃんを迎える際に非常に重要なポイントです。

優良ブリーダーは、母犬が心身ともに健やかでいられるよう、1歳以上での初回繁殖や出産間隔の管理、生涯出産回数の制限、早期引退など細やかな配慮を行っています。こうした管理は、次世代のワンちゃんの健康や穏やかな家庭生活にも直結します。

一方、営利優先ブリーダーは、母犬の健康を無視して上限回数まで出産を強い、さらに法令の上限を超えた繁殖を繰り返すことも多く、母犬と子犬の健康リスクを高めています。1歳未満での繁殖や短期間での連続出産、さらには高齢出産も平然と行われ、これにより母犬の寿命が縮まるばかりでなく、子犬も健康に問題を抱えるケースが多くなっています。

BreederFamiliesでは、ブリーダーが母犬の健康と負担を考慮して繁殖を管理している点を重視しています。これにより、優良ブリーダーから安心してワンちゃんをお迎えすることができます。

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