ブリーダー評価基準
著者:𠮷村貴幸
公開日:2024/11/22/更新日:2024/11/22
優良ブリーダーの見分け方⑰_空輸を推奨しない
遠方の優良ブリーダーからワンちゃんを迎えたいと思っている方の中には、輸送方法に迷う方も多いでしょう。
特に空輸は距離が離れている場合に検討される輸送手段ですが、実は空輸はワンちゃんの体に少なからず負担がかかります。
本記事では、ワンちゃんのお迎え方法として考えられる手段と、それぞれのメリット・デメリット、また空輸に伴うリスクについて詳しく解説します。最後には、優良ブリーダーと営利優先ブリーダーの対応の違いについても説明します。
子犬のお迎えの選択肢
電車や車で直接
電車や車での直接の引き取りは、ワンちゃんが知らない環境で過ごす時間を最小限にし、飼い主との初めての対面がすぐに実現するため、ワンちゃんにとって安心できる方法です。
車内や電車内では、温度や湿度の管理も比較的容易で、飼い主が側にいることでストレスも軽減されます。
陸輸
陸送会社を利用した輸送も選択肢の一つですが、車内で長時間過ごすことになるため、ワンちゃんにとってのストレスは少なくありません。
業者によっては飼育環境が整備されていない場合もあり、信頼できる業者選びが重要です。
また、長時間の移動に備え、給水や排泄のタイミングをしっかりと考慮する必要があります。
空輸
空輸は距離が長い場合に選択されることがありますが、ワンちゃんの体には大きな負担がかかる可能性があり、特に小さな子犬にとっては過酷な体験となる場合があります。
以下で空輸のリスクについて詳しく見ていきましょう。
空輸における子犬への影響について
空輸による死亡事故は一般的に多くありませんが、それでもワンちゃんにかかる負担は無視できません。
特に妊娠中の母犬、生後8週間以内の子犬、または心臓・呼吸器疾患のあるワンちゃんや短頭種など、空輸が禁止されている場合もあり、安全性が重視されています。
1. 温度・湿度
空輸では、客室と同様の温度・湿度に保たれるよう管理されますが、荷物の積み下ろし時には気温や湿度の影響を受けやすくなります。
暑い季節や寒い季節では、その差がワンちゃんにストレスを与えることがあるため、十分な配慮が必要です。
2. 気圧の変化
飛行中の気圧は一定に保たれるように調整されていますが、離着陸時の急激な気圧の変化はワンちゃんの耳などに負担を与えることがあります。
人間と比較して犬は気圧の変化に敏感であるため、離着陸の際に耳への影響が懸念されます。
3. 騒音
航空機のエンジン音や機械操作音など、通常では聞くことのない強い騒音がワンちゃんの耳に直接届きます。
ワンちゃんは人間よりも音に敏感であるため、これが大きなストレスとなり、精神的な負担がかかります。
4. 待ち時間
空港では、出発前に90分、到着後も60分程度の待機時間が必要です。その間、ワンちゃんは狭いクレートの中にいなければならず、この長時間の拘束が心身に負担をかけます。特に小さな子犬や初めての移動に慣れていないワンちゃんにとっては、大きなストレスです。
優良ブリーダーと営利優先ブリーダーの対応の違い
優良ブリーダーはワンちゃんの健康と幸福を第一に考えているため、空輸による負担を理解し、可能な限り避ける姿勢を持っています。そのため、基本的には直接の引き取りや、安全に配慮した陸送を提案することが多いです。
一方で、営利優先ブリーダーは販売を優先する傾向があり、輸送コストを抑えつつ、より多くの地域に販売可能な空輸を積極的に提案するケースがあります。空輸がワンちゃんにとってどのような負担になるかを伝えずに勧められる場合は、信頼性に疑問が残るでしょう。
まとめ
空輸は一部のケースで利用される輸送方法ですが、ワンちゃんにとって体力的・精神的な負担が伴うため、優良ブリーダーはできるだけ避ける傾向にあります。
BreederFamiliesは、ワンちゃんを家族のように大切にするブリーダーのみを紹介しており、こうした輸送のリスクをしっかり考慮したうえで、安全な引き取り方法を提供している点を評価しています。
ワンちゃんを迎える際には、ぜひ輸送方法にも十分配慮し、安心して新たな家族をお迎えできる環境づくりを心がけてください。