ワンちゃんお迎えにあたって
著者:吉村貴幸
公開日:2025/01/12/更新日:2025/01/12
ワンちゃんを安心して迎えるために!優良ブリーダーと出会うマッチングサイトの選び方
ワンちゃんを家族として迎える際、どのように信頼できる優良ブリーダーを探せば良いのでしょうか?インターネットや口コミだけでは、判断が難しいことも多く、慎重な選択が求められます。
本記事では、優良ブリーダーを探す3つの方法を比較し、特にブリーダーマッチングサイトを利用する際に注意すべきポイントを詳しく解説します。大切な家族となるワンちゃんを安心して迎えるために、ぜひ参考にしてください。
優良ブリーダーを探すには?
優良ブリーダーを探す方法は主に以下の3つあります。
① 検索して、各ブリーダーのHPやインスタから探す
自力で探す方法。情報収集が手間で、信頼性の確認が難しい。
- 探しやすさ:ブリーダーの数が膨大で、希望条件に合う相手を探すのは大変。インスタやHPを持たないブリーダーも多い。
- ブリーダーの信頼性:SNSやHPでは、ブリーダーが見せたい部分だけが公開されていることが多い。飼育環境や繁殖方針など、重要な部分を確認するのは難しい。
- 取引の安全性:個別のやり取りになるため、トラブルのリスクが高め。例えば、写真と異なるワンちゃんが送られてくる例もある。
- 価格:仲介手数料がかからない分、比較的安価。ただし、極端に安い場合は適切な飼育がされていない可能性も。
② ブリーダーマッチングサイトを利用する
手軽で多くの選択肢が得られるが、サイトによって信頼性に差がある。
- 探しやすさ:登録された多くのブリーダーから条件で絞り込めるため、効率的に探せる。
- ブリーダーの信頼性:サイトによって審査基準や情報の透明性に違いがある。登録基準が緩いサイトでは、信頼できないブリーダーも含まれている可能性がある。
- 取引の安全性:サイトが仲介役を務めるため、個別取引よりは安全性が高い。ただし、トラブル時の対応力はサイトによる。
- 価格:仲介手数料が加わるため、他の方法より価格が高くなることも。
③ 知人・友人から紹介してもらう
安心感はあるものの、選択肢が限られる方法。
- 探しやすさ:欲しい犬種に対応するブリーダーを知人が知っているケースは少なく、探しにくい。
- ブリーダーの信頼性:知人からの紹介であれば、問題があるブリーダーに当たる可能性は低い。ただし、飼育環境や繁殖方針の詳細までは把握できない。
- 取引の安全性:知人を介した取引はトラブルのリスクが低く、比較的安全。
- 価格:仲介手数料がない分、安価に取引できる場合が多い。
おすすめはブリーダーマッチングサイト
△探し方比較表
優良ブリーダーを探す方法として、最も手軽で選択肢が多いのはブリーダーマッチングサイトを利用する方法です。登録ブリーダーを比較検討しやすく、トラブル時にはサイトが仲介役を果たすなど、安全性も高いのが特徴です。
しかし、すべてのサイトが信頼できるわけではありません。審査基準が曖昧だったり、営利優先のブリーダーが多く登録されているサイトもあるため、注意が必要です。
次のセクションでは、なぜブリーダーマッチングサイト選びが重要なのか、さらに詳しく解説します。
なぜブリーダーマッチングサイト選びが重要なのか?
ブリーダーマッチングサイトを利用すれば、効率よくブリーダーを探せるというメリットがあります。しかし、全てのサイトが信頼できるわけではありません。むしろ、登録基準が甘かったり、営利優先の運営方針だったりと、問題のあるサイトも少なくありません。ここでは、その理由を具体的に解説します。
1.審査が緩いサイトがほとんど
多くのブリーダーマッチングサイトでは、「登録証があれば掲載OK」というレベルの緩い基準で登録を許可しています。これでは、優良ブリーダーだけでなく、営利優先ブリーダーも簡単に登録できてしまいます。
さらに、こうしたサイトの多くは現地確認を行っておらず、ブリーダーの飼育環境や繁殖方針を実際に確認することはありません。
- 審査基準が法令レベルで緩い:法律を満たしていればOKという基準では、ワンちゃんを家族のように大切にしている優良ブリーダーを見極めることはできません。
- 書類審査のみ:書類審査だけで、実際の飼育環境やワンちゃんの健康状態を確認しないサイトが大半です。
2.営利優先のため、優良ブリーダーが不利になる
多くのブリーダーマッチングサイトは営利目的で運営されており、その仕組みが優良ブリーダーにとって不利に働く場合があります。特に、販売頭数や流行に重きを置くサイトでは、営利優先ブリーダーが目立ちやすくなる傾向があります。
- 販売頭数が多いブリーダーが優遇される:サイトでは、販売数が多いブリーダーほど掲載順位が上がったり、手数料が優遇される仕組みがあることがあります。このため、何度も子犬を出産させるブリーダーや、大量のワンちゃんを繁殖するブリーダーが目立つようになります。一方で、少数のワンちゃんを丁寧に育てる優良ブリーダーが埋もれてしまうことがあります。
- ミックス犬や極小犬ブリーダーがたくさん登録される:流行や需要を優先するサイトでは、ミックス犬や極端に小型化された犬を大量に繁殖するブリーダーが登録されやすくなります。これらの繁殖は健康リスクが高く、遺伝的疾患や体への負担が生じる可能性が高いです。これらの繁殖は健康面でのリスクが高く、動物福祉の観点からも問題があります。
3.口コミがよくても優良とは限らない
サイト上の口コミは一見役立つ情報に思えるかもしれませんが、実は表面的な内容しか反映されていないことが多いです。例えば、見学時にきれいなスペースで子犬だけを見せて、「良い印象」を与えるブリーダーもいます。しかし、ワンちゃんが育つ環境や繁殖方針までは、簡単には見抜けません。
信頼性に限界がある理由:
- 表面的な情報に偏りやすい:見学スペースでの対応や子犬の可愛らしさが評価の中心になり、飼育環境や繁殖ポリシーまで詳細に触れられることは少ない。
- 専門性が高いため判断が難しい:繁殖の具体的な基準や育成環境の詳細は一般のユーザーには見えにくく、評価が難しい部分が多い。
- 子犬時代の影響が後になって現れる場合がある:子犬時代の育て方が成犬になってからの性格や健康に大きな影響を与えることもあり、当初の口コミでは評価されにくい。
重要なのはサイト選びの慎重さ
以上の理由から、ブリーダーマッチングサイトを選ぶ際には慎重な判断が求められます。ただ「登録ブリーダーが多い」「検索がしやすい」といった理由だけで選ぶのではなく、審査基準や登録されているブリーダーの質に目を向けることが重要です。
次のセクションでは、信頼できるマッチングサイトを選ぶための具体的なポイントを解説します。
ブリーダーマッチングサイトを選ぶポイント
ブリーダーマッチングサイトは、効率的にブリーダーを探すための便利な手段ですが、選ぶサイトによってその信頼性や取引の安全性が大きく異なります。信頼できるサイトを選ぶためには、いくつかの重要なポイントに注目する必要があります。
1.審査基準がオープンに定義されているか
信頼できるマッチングサイトは、審査基準を明確に公開しています。「独自基準で厳選」などと謳うサイトも多いですが、基準が非公開であればその内容を確認することはできません。
チェックポイント:
- 基準が具体的かどうか:単に法令遵守だけでなく、飼育環境や繁殖方針についても具体的にどのような観点で評価しているかが具体的に明記されていることが重要です。
- 公開されている内容が具体的で透明性があるか:「企業秘密」として基準を非公開にしているサイトは、実際の審査がどの程度厳格なのか判断できないため、信頼性が低いと考えるべきです。
2.審査基準が高い基準であるか
審査基準が公開されていても、その内容が高い水準でなければ意味がありません。例えば、「法令を満たしている」「数値基準をクリアしている」だけでは、ワンちゃんを家族のように大切にする優良ブリーダーを見極めることはできません。
チェックポイント:
- アニマルウェルフェア(動物福祉)の視点が含まれているか。例えば、ペットショップやペットオークションを使わないこと、母犬の出産間隔や飼育環境、社会化への取り組みなどを重視しているか。
- 単に「ショーでの実績」だけを評価していないか。ショーの成績が良くても、日常的な飼育環境や繁殖方針が優良であるとは限りません。
3.書面だけでなく、直接ヒアリングや現地確認まで行っているか
審査基準が整っていても、それをどのように確認しているかが重要です。多くのサイトでは書類審査のみで、現地の飼育環境やブリーダーの対応を実際に確認することはほとんどありません。
チェックポイント:
- 現地審査や直接ヒアリングを行っているか。書類だけの審査では、現場の実態を把握するのは困難です。現地確認を行うことで、書類ではわからない飼育環境やワンちゃんたちの健康状態を把握できます。
- 見学記事や写真などが定期的に公開されているか。ただし、これが一部のブリーダーだけの場合や、掲載から時間が経過している場合もあるので注意が必要です。
4.ミックス犬や極端に小型化された犬が多く登録されていないか
サイトに登録されている犬種の傾向を見ると、そのサイトの運営方針が見えてきます。特に、ミックス犬や極端に小型化された子犬が多いサイトでは、営利目的で繁殖を行うブリーダーが登録している可能性が高いです。
チェックポイント:
- ミックス犬が異常に多く登録されていないか。ミックス犬は純血種に比べて繁殖の計画性が低い場合が多く、健康リスクや性格のばらつきが出やすいです。
- 登録されている犬種やバリエーションが流行や需要に偏りすぎていないか。流行に合わせて繁殖された犬種が多い場合、健康や動物福祉が二の次にされている可能性があります。
- 極端に小型化された子犬が過剰に多くないか。
5.安すぎる価格の子犬が掲載されていないか
ワンちゃんを家族のように大切に育てるには、適切なコストがかかります。15万円を切るような価格帯の子犬が多く掲載されている場合、そのサイトに登録されているブリーダーは適切なブリーディングや飼育を行っていない可能性があります。
チェックポイント:
- 価格が極端に安い子犬が多くないか。適正価格の目安は、犬種や繁殖環境によって異なりますが、相場から大きく外れている場合は注意が必要です。
まとめ
優良ブリーダーに出会うためには、ブリーダーマッチングサイトを利用するのが最も効率的で便利な方法です。ただし、すべてのサイトが信頼できるわけではありません。審査基準や登録されているブリーダーの質に注目し、ワンちゃんを家族のように大切にする優良ブリーダーが登録されているかを慎重に確認することが大切です。
BreederFamiliesでは、厳しい審査基準を設け、動物福祉の視点から評価を行っています。ワンちゃんを家族に迎えるために安心して利用できるサイトとして、ぜひご検討ください。